戦国BASARA・腐向け・サスダテ中心・本館(サササケ)を見ている方向け。
女体化とか幼児化とか遠慮なく出てきますのでご注意ください。
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幸村(27)佐助(3)政宗(10)でお送りする最果て様より受信した例のぴぷーシリーズです。
ボートに乗るぞと電話が来た。政宗からだった。
仕事帰りのラーメン屋、箸に麺をつかんだまま元親は携帯に胡乱な目を向ける。
――確か明日は真田を交えて戦国会議の予定だったが。
「おいおい独眼竜よぉ、いきなり海か?」
『池だ、池。ボート!ヨットじゃねえよ』
電話の向こうの子どもの声は、大きな池のある公園の名をあげた。
『真田幸村にはもう連絡してあるからな』
Ah,小十郎に代わるぜ。
ごそごそと音がして、咳払いがひとつ。
『長曾我部か』
「おうよ」
小学生の声の甲高さはない。声変わりは大方済んでいるのだろう。それでもどこか細い。小学生の独眼竜を守る竜の右目は、まだ高校生だ。
『今回も世話になる』
「あんたは模試だったか、大変だな」
『社会人こそ暇じゃあねえだろう』
「まあな、だが休みは休みだ。有効に使わねえと」
使わなければ。
――見つからない。この右目や、竜や、虎の若子と同じように、戦の世にいたあいつらは。
麺をすすって、汁に映る電球の、黄色い丸い光を見る。
東に昇る太陽。
欠けることない日輪。
元親が心にかけるのは、正反対のお日様がふたつだ。
竜の右目は、ボートを漕ぐ際はくれぐれも気をつけてくれ、と念を押した。
「心配すんなって、そうそう頭に血は上らせねえよ」
面子が面子だ、竜がボートと言い出した理由は想像がつく。
『先日は俺が政宗様の舟を漕いだんだが、真田に適わずじまいだ……』
声に滲む悔しげな色は、必ずしも竜を敗北させたことばかりによるわけではなさそうだ。
――自分だって悔しい、ってか。
元親は笑って「まかせとけ」と答えた。
まだ熱いラーメンにすり下ろしのニンニクをすくい入れて。
「水の上なら負けなしよ、どーんと大船に乗った気でいな」
何しろ長曾我部元親と言えば、瀬戸海は庭の海賊だ。
「YES,だから西海の鬼、今日はあんたと勝負したい」
「あ?」
池を半周して、先にgoalした方が勝ちだからな!
九月も末、池をわたる風もずいぶん涼しくなってきたというのに、仁王立ちの独眼竜の脚はハーフパンツで太腿をさらしている。紺色の上着はトレーナーのような厚い生地にフードがついて温かげだ。
その紺と対になるような、渋い紅のセーターを着込んだ真田幸村。
元親とそう歳のかわらないこの男こそ、伊達政宗の宿命のライバルであり――てっきり、竜鬼同盟vs真田軍という枠になるものとばかり。
「長曾我部殿との勝負、全力でお受けいたす……!」
しかしその幸村は両の拳を握りしめ、政宗の側についている。
――まあいいけどな。
と元親は気をとりなおした。
「腕試しとなりゃあ俺も手は抜かねえぜ、吠え面かくなよ独眼竜!」
「Ha,俺のRivalにそう簡単に勝てると思うな西海の鬼ぃ!」
「では、長曾我部殿の舟にはこれを」
「ん?」
これ、と言われてつい受け取った舟の重石は、オレンジ色の毛が生えていた。
「んん?」
重石は緑のパーカーをもふもふと着込み、ガラス玉のような鳶茶の眼で元親を見上げ、真田のボートに乗り込む政宗に目を向け、また元親に目を戻し。
「なぜ」
と、つぶやいた。
若き武田の武将、真田幸村に陰に日向に着き従っていたその忍びのことは、元親もよく覚えている。
主と違って堅苦しいところがなく、ひょうひょうと戦働きを勤める男。元親の国を見て、「再就職先にいいかもね」と軽口を叩いた。元親も歓迎するぜと答えたものだ。それは、その男が武田を裏切るような人間ではなく――ただ万が一を考え、その先を前向きに生きられる奴なのだろうと、そう思ったからだ。
主の熱血さ、若さ堅さを補うように、殊更に熱くならず、時には老獪に、柳のような柔らかさで立ち居振る舞ってはいたが、作った笑顔でそれでも、真剣に生きる者を馬鹿にするようなことはなかった。
そんな印象をひっくるめて元親はその男を――猿飛佐助を、飄々としちゃあいるがイイやつだ、と思っていた。
その猿飛佐助は今、生まれ変わったこの現代で。
まだみっつの幼さで、元親の漕ぐボートの重石にされて、『世の無常さをはかなんでいます』という顔をしている。
いつからかは元親には預かり知らぬところだが、この幼子は――今は少し離れてスタート地点を目指すThe・六紋銭号(公園の貸しボート一時間八百円)に乗り込んだ独眼竜に、懸想しているのだった。
主である真田のだんなでもなくまさむねでもなく、なぜ自分は銀色ライオンの舟に乗っているのか。ああ無情。笑みさえ作らぬ顔は目の端も口元も、つつけば跡さえつきそうに柔らかげで、どんよりとした表情を隠さない。
「ぼんやりしてると落ちるぜ、ちび助」
「おちないもの」
ちびでもないもの。
元親には意外な姿の猿飛佐助だが、幸村いわく、元からこんなもんだった気がするらしい。酷い言われようだ。
(三歳児だぞ、おい)
――もしも毛利のやつなんかが見つかって、この歳だったら。
幼子のくせにむっつりと能面のような顔をして、貴様の存在が不愉快だとばかりに不機嫌オーラを滲ませていたら――。
(……、)
(意外と違和感ねえな)
忍びを目の前にしているためか、あっさりとそんな想像図が左の眼帯の下に描ける。
――たぶん、つまりは、それが毛利元就の『本音の顔』だからだ。
包み隠すところのない、計算のない、感情のままを出すなら、幼子も一緒。
真田幸村はこの忍びの『本音の顔』をよく知っていたのだろう。
考えてみれば元親自身、竜鬼同盟を誇った独眼竜がランドセルを背負っていたのにはそこまで驚かされなかった。伊達政宗は何だかんだで裏表のない男だったし――そういうこともあるのかと、頭を掻いたくらいである。どちらかと言うと隣に並ぶ竜の右目の、まだ伸び切らぬ背、まだまだ筋肉の薄い学ラン姿、独眼竜を見ては北国マジ羨ましいと思っていた白い肌のぴちぴちさ、エトセトラエトセトラ、の方が衝撃だったものだ。
そう言えば、と元親は、置いていかれた子犬のように離れた小舟を見つめるオレンジ赤毛に「なあ、」と声をかけた。
「お前さん、竜の右目には会ったんだったか?」
「あった」
呼ばれてもThe・六紋銭号を見つめたまま、幼子はこくんとうなずく。
「どう思ったよ。ほれ、独眼竜もだが、前はあんな年頃のあいつ、見たことなかったろ?」
「みぎめのだんな…」
考えるように目を伏せ元親の方に向き直ると、ちび助はわずかに首をかしげてみせた。
「あいかわらず」
「相変わらず?」
「かわらず」
そう繰り返して、自らも納得したように、こくこくとうなずく。
――やはり、この年にならねば分からないのか。あの若さの眩しさは。
何やらおじさんめいた考えに、元親はいけねえいけねえと首をふった。
「じゃあ独眼竜は?今のあいつも昔と変わりねえか?」
「まさむね?」
とたんに子どものまあるい目が、ぱっちりと開く。
「まさむね、……」
――そんな呼び方をしていただろうか。
元親の前でこの忍びが独眼竜の話をしていたことなどそうなかったのだから、耳慣れないのも不思議ではない。――それにしても。
先にスタート地点に着いた小舟に目をやり、元親を見上げて。
小さな忍びは美味しいものでも頬ばったように、両手でほっぺたをつつんで、へにゃっと笑った。
「てれちゃう」
「……おう?」
――照れちゃう?
何が?と、質問したのは元親自身であるというのに、元親は瞬きして首を傾げてしまった。
そもそもこの子どもが笑ったところなど、初めて見たような気さえする。
オールを漕ぐ手も止まったまま、ボートは流れてトンと岸にぶつかった。
「Hey,気合い入れてけよ!」
「お、おうよ!」
「元親殿、よろしければこのおんぶひもで佐助を腹に固定してはいかがかと」
「おう、悪いな」
「おれさま、よろしくない」
動揺しながらふりむけば、忍びはいつもの顔に戻っていた。
一度だけ。
――そう、一度だけ、猿飛佐助の前で独眼竜の話をした。
あれは天下の武将たちが西と東に二分されつつあった時のこと。
家康は裏切ったのだと、そう思わされた(ああ、あいつには、見事に騙された)元親は、家康の東軍に敵対する西軍へ参入した――その西軍に、真田幸村率いる武田軍もまた名乗りをあげていたのだ。
同じ西軍、とは言え肩を並べて進軍したわけではない。
大阪城で連判状に署名したのが、唯一全員で顔を合わせた時ではなかっただろうか。
西軍には石田三成、大谷吉継、真田幸村、長曾我部元親、小早川秀秋、黒田官兵衛、毛利元就が。
対する東軍には徳川家康、本田忠勝、伊達政宗、前田慶次、北条氏政、伊予の鶴姫、雑賀孫市が参入したらしいと、そう告げられた。
馴染んだ名が東方として読み上げられるたびに、人の不幸を好む大谷が笑み含んだ目で元親を見ていたが、『伊達政宗』の名に誰よりも大きく反応したのはやはり、真田幸村だ。
散会した後も目を見開き東に思い馳せる幸村の肩を、元親から叩いた。
――お互い古馴染みと戦うことになるな、と言うつもりだったが。
『心はやりますな、長曾我部殿……!』
敵意の欠片もないのに、三成と同じほどに東西の決戦を待ち望んでいることを知って、苦笑したものだ。
武田の忍び――真田忍隊隊長、猿飛佐助は、名こそ記さぬものの、真田の後ろに影のようにひかえていた。
『あんたはやりにくいかな?西海の鬼は独眼竜とも同盟結んでたろ』
『ああ……苦しいとこだがこの乱世だ。俺は俺で、家康とケリをつけなきゃならねえ』
『ま、あの男はどうせ真田の旦那の方につっこんでくるだろうさ。心配しなさんなって』
へらりと笑って、何でもないことのように手をふって見せる。
何でもない声。
『そうだな、しかし――言うまでもねえだろうが、独眼竜は強いぜ?』
『それは無論、』
『どうかなぁ』
――だが、主の言葉に割ってはいったその一瞬だけ。
いつになく苛立ったような響きに元親は、忍びを見た。
『俺様の見立てじゃ、奥州もかなり弱体化してる。地に落ちた何とやらってね』
冷たい空気がよぎった。
つまらなさそうな顔は愛想笑い一つ浮かべず、東の空に向いた鳶茶色の眼がガラス玉のように透明だ。
『……次に戦場で逢えるかどうかも怪しいぜ、ありゃ』
何を言うのだ佐助!そう真田幸村が叫んで、ぎゃいぎゃいと騒ぎになった。
――覚えているだろうか。少なくとも、自分は今まで忘れていた。
逢えるかどうか。
忍びは確かそう言ったのだ。戦えるかでなく、刃を交えられるかでなく。
照れなど欠片もない。笑顔さえ作らない。心の底から独眼竜を「地に落ちた」と言い切った冷たい声。
ただ、あの時あの忍びは確かに、隠しきれない『本音の顔』をしていたのだろう。目の前の幼子と重ねても違和感がない。
(難儀な男だな)
――しかしどうやら、そういうわけだ。
ボート競争は引き分けに終わり、元親は幸村と政宗に、幸村は元親と佐助にワゴン屋台のクレープを買った。いつも通りにもほどがある。
「Oh,ぶじか、たけだの忍び」
「ぶじ…」
どことなく疲れた顔で、佐助は政宗のトレーナーのすそをきゅっとつかんだ。
「まことに胸躍る勝負にございましたな、元親殿!」
幸村ばかりがキラキラした顔で、クレープを持たない右の拳を握っている。それに、「そうだな、」と笑って答えて。
「っつーかよ、例の件だ。今日はその相談がしたかったんだがよお」
電話ではすでに知らせている。
――こいつらに、会わせたいやつが見つかった。
見つけたのだ。あの頃同じ戦の世で斬り合った男を、この平らかな世で。
――ただ、あちらが平らかになっているとは、限らないのだが。
「Ah,まずは真田とちびとあんた、そいつの四人で会ってみろよ」
当然の口振りで政宗が言う。
やはりそうなるだろうか。と、元親は腕を組んだ。
西軍総大将、石田三成。
――あの苛烈な男が生まれ変わってどのようになったか、見極めるにはまずじっくり話し合わねばなるまい。
「とりあえず第一声が『家康を出せ!』だったからな」
「Oh…」
「先行き不安にござるな」
「ふあん」
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