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戦国BASARA・腐向け・サスダテ中心・本館(サササケ)を見ている方向け。
女体化とか幼児化とか遠慮なく出てきますのでご注意ください。


妄想が(M)延々と(E)洩れておりますな(M)お館さヴァア(O)!!!



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04.06.Mon  
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 前回までの分はnovelにまとまってます。

注意事項
※政宗さまが女性
※政宗さまが幸村の母上
※幸村は少年世代
※佐助については聞かない約束






「我ら、雑賀衆……お前たちを歓迎しよう」
雑賀の頭領はきりりと、笑み一つない顔でそう言った。
愛想はないものの、凛とした目元に、政宗より少し長く耳にかかる赤みがかった髪。慶次の軽口も大袈裟でないほどの容貌だ。
「Thanks,頼むぜ三代目」
商談のための黒いスーツは何気ないようで、ジャケットの下にホルダーの気配がある。
「絡繰り仕掛けの傭兵か。実に興味深い」
――肝も据わっている。
政宗は心の中でピューウと口笛を吹いた。
「あの慶次が、脚の古傷、やつに負わされたと聞いた。制御が可能であるというのが本当ならば、是非スカウトしたいところだ」
「Wow,野心的で結構だが――素直に慶次を雇ってやったらどうだ?」
『力になりたいんだけどさ、孫市は中々相手にしてくれないんだ』
そう眉寄せて笑う古馴染みを思い出して言えば、「カラスめ……やつには銃より花が似合いだ」と、やっと笑みを見せる。
「利と、まつ姉ちゃんも――我らに警護を求めてさえくれれば、必ず答えよう。だがこちら側の人間ではない。そうなるべきではない」
懐かしい名を慶次のように呼ばれて、政宗も淡く笑んだ。
「前田夫婦か。おれはもう何年も会ってないが、元気か?」
「ああ。だが織田の……今は豊臣のと言うべきだな、あの組織の傘下の研究所のままでいる」
「YES.そのままで、こちらとはまったく関わりない立場でいてくれるよう、おれからも頼んだ」
――元気なら、よかった。
政宗にジッと視線をそそぎ、孫市はわずかに首を傾げる。
「貴様は織田を危険視しているのではないのか?」
それに、一瞬うなずきかけて、政宗は首を振った。
「――危険視してるのは、やつらが誤って開発しちまう化け物だ。おれは力ずくでもそれを止めたい。だが豊臣自体に人類を滅ぼしたいなんて馬鹿な野望はねえだろう。おれは世間的にはただの危険人物で、奴らの敵になる。もし梅鉢研究所が織田の傘下でなくなれば、豊臣はおれとの繋がりを名目に前田を潰すに違いねえ」
「それは、織田傘下であっても同じではないのか?調べれば貴様との繋がりなど――」
「11年前の件で前田夫妻に一時匿われたが、豊臣に至っちゃおれ達と組んで織田に逆らってる。蒸し返せば立場がないのは豊臣だ。前田は今はおれと関わりない、下手に織田を離れない、その方がいい」
孫市はわずかに目を伏せ、政宗の言葉を吟味しているようだった。
「……なるほど、その方が利とまつ姉ちゃんは安全か」
口元に当てた拳のした、低く呟く。
「信用しよう」
「Realy?」
「疑うか?」
眉一つ動かさない雑賀の頭領に、政宗は言葉を選ぶ。
「……No,あんたの返答は疑わねえし、ありがたい。だが――」
織田が、豊臣が、数十年後に人類を滅ぼすプログラムを作る。根拠は、『未来から来た』と言った男の言葉だけ。
――今はいない男が、政宗たちに遺した言葉だけ。
「おれの話を、本当に信用できるか?」
雑賀は、信のない相手に武器は売らない。兵も貸さない。獣や、人間の姿をしたケダモノから身を守る術を必要とする者に力を貸す。
誇りを信念とするその三代目の頭領は、政宗の左だけの視線を受け止めて、指を組んだ。
わずかに上体を傾げ、「……内密の話だ」といっそう低く、切り出した。
「我らが守る隠れ里に、先見の巫女がいる。まだ七つの幼さだが、その才能を我らは疑っていない。その姫が、こう言った……」
『天から地を見おろすお日さまがふたつになる日、ニセモノは私たちに裁きをくだそうとするでしょう。宵闇の紅き羽をさきぶれに、たくさんの人々が――焼きつくされます。みんな、燃えています……孫市姉さま、私、こわい……!』
「慶次からお前の目的を聞かされた時、姫の言葉を思い出した」
政宗もいつの間にか、孫市の言葉に食い入るように顔を近づけていた。
「そして、その偽の太陽を作る者は――」


「こ、小太郎おじさんでござる!」
咄嗟にそう答えて幸村は無理矢理に笑った。
「……」
沈黙を守る風魔の『小太郎おじさん』の後ろで、プーッと笑ったのは慶次だろう。
風魔は人間ってことにしとけよ、と言ったのは慶次だというのに――なんと無責任な!と幸村は拳をにぎる。
ほお、坊主の叔父さんか?と雑賀衆に訊ねられ、重ねて「いかにも!」と答えてしまった。
嘘に慣れていないせいか、目が泳ぐのが幸村自身にもわかる。
「そうそう、幸村の親戚で、風魔小太郎ってんだ」
しかし笑いを納め切れぬまま加勢した慶次の言葉を、雑賀衆は疑っていないようだ。
「あ、ヨソの育ちで日本語まだしゃべれないから。聞き取るのは大丈夫だけどな」
風魔の紅い髪を見て、雑賀衆はまた「へえ!」と感嘆の声をあげた。
「そう、そうなのでござる」
しかめつらしくうなずくTシャツの背に汗がひかないのは、夏の日差しのせいだ、と幸村は自分にいい聞かせる。
「Hey!慶次、ちょっとこっち来い」
二階の窓から呼ばれて「はいよー」と慶次は踵を返した。
政宗の異国語に、なるほど国際婚か、と聞こえて、幸村は「いかにも!」とまた叫んだ。


――幸村ほどの年だろうか。
夕焼けの中、ひとりぼんやりとブランコをこいでいる子ども。
平和でもの悲しい橙色に染められた、その景色を政宗は遠くから見ている。
走り出す。
――走っても走っても、ブランコは近づかない。
息が切れる。背が熱い。背が。
背後から、太陽が落ちてきたような光。
真っ白な光がすべてを飲み込み、舐めつくすその中で、街は、、木々は、人々は燃える。振り返らずとも分かる。
背から火に呑まれる。肌が炎に包まれる。肉が炭になる。骨が灰になる。それでも政宗は走っている。
(逃げろ、逃げろ、逃げろ…!!)
最後まで残った左目に、子どもが振り返る。
橙色の髪が揺れる。
「……!」
ビクリと背骨をおののかせて、政宗は目を覚ました。
(夢――)
テラスのテーブルにうつ伏せたまま、体は硬直している。背を焼くのは西日だろう。だが汗に風が触れた瞬間、暑さより悪寒のような冷えが勝った。
「……Shit,」
ゆるく首を振りながら、身を起こす。
――いつもの悪夢だ。
走る背の後ろで数え切れない命が燃え尽きたのを、夢の中の政宗は知っている。吐きそうなほど生々しく。救えるかもしれないのは後ろではなく前にいる誰かだけだ。そう思って走るのに、間に合わない――いつだって。
「政宗どの!お目覚めでござるか!」
駆け寄ってくる毬栗頭に目を細めた。
――幸村なら間に合うかもしれない。
炎をものともせず、走りきれるかもしれない。
そう考えながら、その後ろにぴったりとついてくる紅赤毛に目を向ける。
――こいつが、本当に幸村を守ってくれるなら。
「見てくだされ政宗どの、小太郎おじにじぇすちゃーを覚えてもらいもうした!」
「…コタロウ?」
寝起きの眼で聞き返せば、幸村は叱られたように気をつけの姿勢になった。
「は!風魔のことにござる!雑賀のかたがたに名を聞かれ、小太郎おじさんとこたえたしだい――」
せんえつながら、小十郎どのから二文字いただきもうした。
「……」
そのうしろで風魔は、グッと親指を上に立てて見せている。
「……And then,gestureってのは、それか?」
「さよう!これは『いえす』『ぐっど』『ないす』のゆびでござるゆえ」
『のー』『ばっど』などは指を下に向けることにいたしまする。
幸村の言葉と共に、上を向いていた親指が下をグッと下がる。
「どっちかっつうと、Go to hell!だけどな」
「なんと!?」
風魔、今のは悪いじぇすちゃーであったぞ!とりけしだ!
慌てて振り返る幸村に、紅赤毛はこくりとうなずきながら親指を上に戻す。
――どうも、幸村に絶対服従というのは嘘ではないらしい。
政宗はニヤリ、と唇をつりあげた。
「ちなみに中指をつきたてると――」
「政宗どの!それはとても悪い意味だと前に聞きもうしたぞ!?」
ずっと真田の家で、真田夫婦を両親と信じてきた幸村が、政宗を親と知ってなお、昔と同じようについてきてくれることに、どこかで安堵している。
真田夫妻にずっと任せておければどれだけ安心か――だが、幸村に迫る危険を思えば、そうもいかない。
(こいつは、おれよりも多くの人間を守れるようになる)
だからこそ、その身を誰かが守ってやらねばならない。
銀粘土の人形のような追ってを思いだし、それから、孫市の言葉を考える。
――本当に、風魔が幸村を守ってくれるなら、今度こそおれは。
「こんどははいたっちでござる!」
幸村の手が届く場所に両手を広げる風魔に、政宗は――あいつも、と思い出す。
幸村の父親も、真田幸村の命を絶対とする男だった。


幸村のなかで一番古い記憶は、多分、三歳の夏だった。
『政宗殿がみえたぞ』
そう父に呼ばれて、まとわりつく暑さを吹き飛ばす熱を身のうちに覚えたこと。
黒髪で右目を隠し、ジーンズで男のような出で立ちの彼女の、凛とした立ち姿。その人の姿がそこにあることが、ただひたすら嬉しかったこと。
真田の父母の友人でも武田のお館様の知己でもなく、幸村にとって伊達政宗は、ただ、『まさむねどの』だった。
毎年、夏に必ずやってきて、幸村にいろんなことを教えてくれる人。
――まさか母だなどとは、思ってもみない。
伊達政宗の実子。
一年前、彼女が警邏に捕らわれた時、誰かが幸村をそう呼んだ。
見上げた政宗は表情ひとつ変えなかった。
――姉のようであり、兄のようであり、先生であり、友だちであり、いつかは自分が守るのだと決めた人だった。
親なのだと言われても、いまだに実感がない。
『政宗どのは、それがしの母君だったのでござるか』
『Ah,まあ生物学上は』
『何故ずっと、教えてくださらなかったのでござるか』
『母親らしいことはしてねぇからな』
『では父は、それがしの父は?真田の父上なのですか?』
『…お前の父親は昌幸さんで、母親は真乃さんだ。それでいいじゃねぇか』
それが、一年前の最後の会話だった。
ただ、ひとつだけ納得したのは。
「昔、大きくなったら結婚していただきたいと申しあげて、『無理だ』とはっきり断られたのだは、そのためだったのだ」
血の繋がった親子では仕方ない……。
一晩男泣きした六つの夜を思いだし、幸村はふっと笑う。
昔って幸村今まだ十歳じゃん、とつっこんでくれそうな人間はいない。
「……」
ただ沈黙を守る、紅の髪のロボットだけが、白い花をにぎりしめた少年の後をついてくる。
「政宗どのは白い花が好きでな」
青も好きだし、オレンジがかったような明るい赤も好きな政宗。
だが花は白が好いのだ、と幸村は知っている。
「おととしも、その前も、たんじょう日にはそれがしが白い花をおわたししたのだ」
十二時を過ぎたら、八月三日――政宗の生まれた日だ。
孫市に許可をもらって、庭の花をつんで来た。
「政宗どの、……政宗どの、」
小さく呼んで、部屋のドアをノックする。静かに開く。
暗がりの中、ベッドは空だ。
「……政宗どの?」
呼んでも、返事はない。
――嫌な予感が、した。
「伊達は発った」
振り返れば、雑賀の頭領が佇んでいた。
「!孫市どの、それは」
「――お前を追う化け物を、元から叩く、と」
「織田の本社へ?では、それがしも」
「行くと言うのか?」
「政宗どのを一人には、できませぬ」
花をにぎりしめた幸村に、孫市はわずかに笑う。
「いい眼だ。――伊達は、織田本社ではない。姫が預言した者のもとに行った」
「おしえていただけるので……ござるか?」
「ああ。お前なら、伊達を止められるだろう」
……私は、姫の言葉を伝えるべきではなかったようだ。
毅然とした顔を一瞬だけ、後悔に曇らせて、孫市は顔を上げた。
「私が知っているのはその者の名だけだ。慶次の調査したファイルに情報があったようだが、伊達が持ち去ったらしい」
「かまいませぬ、その者の名を!」
背伸びをする幸村の前に、孫市はひざまずく。
「世界を焼き尽くす、太陽を作る者」

その名、毛利元就。











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