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戦国BASARA・腐向け・サスダテ中心・本館(サササケ)を見ている方向け。
女体化とか幼児化とか遠慮なく出てきますのでご注意ください。


妄想が(M)延々と(E)洩れておりますな(M)お館さヴァア(O)!!!



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04.06.Mon  
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結婚を申し込みたい相手がいるのなら。

幸村「結婚していただきたい、と伝えればよいのでは?」

元親「結婚してくれ。……でいいじゃねえか」

元就「家同士の了承をとるのが定石であろう」

小太郎「…………」

かすが「……佐助、お前はまず相談相手を選べ」



【件名:覚悟した方がいい】

『本文:猿飛佐助がプロポーズの仕方を相談して回っている』




「Han?」
五者五様、しかし概ね同じ内容の忠告メール――気の合うところなど欠片もない連中が珍しいことだ。そう政宗は唇を釣り上げ、皮肉気に笑う。
――プロポーズ、か。
どうやら猿飛佐助のあのオレンジ赤毛の頭には、結婚願望などという可愛らしいものが存在したらしい。
順当に行けば、この面子の次は慶次か政宗。そう考えての皆の忠告だろう。
――OkayDokay,覚悟するさ。
『熱いのとか重いのとか、苦手でさ』
女とは長続きしない。
そう緩く笑う、捕らえ所のない男の顔を思い浮かべて。
覚悟しなければいけないのは、自分に限っては別れ話なのだと、政宗は誰にも返信できないまま部屋を出る。



――それとも、こちらから切り出してやらねばならないのか?
(Hey,冗談じゃねえぜ)
男ふたりでカフェに差し向かい。カフェでコーヒーを挟んで。
「この店、雑賀の伝で聞いてきたんだけど、豆の職人がついてるんだって」
「そうか」
短い答えに、猿飛は何か言い掛けたような唇を淡く閉ざした。
この場所も笑えない。飲み屋だとか食事どころだとか映画館だとか服屋だとか――あとは、Hotelとか。そんな、用向きのはっきりした場所ではない。いい珈琲豆があるなら買ってくればいいだけのこと。
――話がある、と言われたようなものなのに。
そもそも猿飛は饒舌な男ではある。無駄に喋っているばかりのようで巧みに煙に巻いかれるのだが、それにしても――しゃべる為だけに呼び出されたことなどついぞない。
「あの人が前田の旦那と組んだら結構な情報屋になれるんじゃないかな、ねえ伊達さん?」
「そうだな」
沈黙の降りるテーブルに差し込む光も酷く淡い。
オレンジ赤毛よりは大人しい、それでも明るい色の鳶茶の眼が、どこか上の空で窓の外を向いている。
天気は曇り。梅雨入りしたとかまだしないとか、はっきりしない雲行きだ。ただ空は暗く、空気はしとりと冷たい。先週会ったときは――落ち合ったのは夜で、その翌朝だ。綺麗に晴れて、夏を思わせる風が吹いていた。肌に当たるシーツが心地よかった。先にベッドを出た男の、着替える袖を引いた気がする。
(まだ帰らなくてもいいんじゃねえか?)
寝ぼけていても、そこまでは言わない。
けれど猿飛は政宗の髪を撫でた。汗の跡のない乾いた指。
それから、政宗の耳に唇を近づけて。
『ごめんね』
と、――そう言えば、そんなことを囁かれたんだった。あの時は気にも留めなかった。不意に珈琲が苦くなる。
豆はいいのだろうが――淹れるなら俺の方が上手い、とつい考えてしまう。
いつもなら、こんな店に呼び出すのではなく、豆だけ買って政宗を部屋に呼んだだろう。味は分かんないんだけどね、と緩く笑いながら。味など今はひとつだ。苦い。
政宗は一口、無理矢理飲み干して、息を吐く。
――そもそも、別れ話など必要ないのかもしれない。こいつがどんなつもりでどこの女と結婚するのか、知ったことじゃない。それでも。
(ケジメはケジメ、だろ)
「Proposeについて聞いて回ってるって?」
窓の外に向いていた目が、ぴ、と睫をふるわせた。
恐る恐る、とばかりに政宗の方をうかがいみる。思わず舌打ちして、政宗は苦い味に手を伸ばす。
「――誰に聞いたの」
「全員」
「うそだろぉ…」
力なくうなだれて、猿飛はため息をつく。
「信じらんない、普通そういうことバラす?」
「覚悟しとけ、とさ」
――苦い。苦い。酸っぱい。冷めた。
「……覚悟、してきたの」
(なんだ、その驚いた声は)
覚悟は、するまでもないと思っていたが。
――顔が見れないのは我ながら情けない。
「じゃあ、さ、いいかな」
「ああ」
「指輪、選んでもらっても」
「ああ、――あ?」
思わず顔を上げるが、相手はあじなど分からぬらしい珈琲を一気に飲み干すところだった。
――指輪?
「……まさかとは思うが、あんたのPropose用の指輪を、俺が選ぶのか」
「プロポーズ用って言うか、――結婚指輪?」
だって、俺より伊達さんの方が趣味がいいじゃない。
(フザケるな)
暗い怒りがぶわりと広がって――四散した。
ゆるゆると首を振る。
「……I see.」
指輪。
――俺が、選んだやつを、ずっとはめていくなら。
それもいいか、とため息を殺した。



「近くにいい店があるらしいから」
上機嫌に言われて、――やっぱり締めるか。と殺気を覚えたのはわずか30秒後のことである。
「Size分かってんのか?」
「見れば分かるよ」
「Han,選び慣れてんじゃねえか」
「いや、でも、これは特別だから」
歩く足がいつもより早い。どこか浮き足立っている。
そう気づいて、怒りに勝ったのは――虚さだった。
(結婚……)
どうせどこかの、適当な女が相手だろうて思っていた。
――そうでないとしたら。
本気の相手だとしたら。
(選んでやるなんざ、言うんじゃなかったか)
「なんか、降り出しそうだね」
「梅雨だからな」
「うん、梅雨だ」
ジューンブライドかあ、と冷たい風に溶ける声。
――験をかつぐ男だとは知らなかった。
何も知らなかったのだとしたら、それは目の前を歩く男とのこの先が無いことより、悔しいような気がして、政宗は空を見上げた。
さっさと降り出せばいい、と、そう思った。
キラキラと光る最初の一粒。
「結婚指輪なんで、石のついてないやつで」
「はい、それでしたらこちらなどいかがでしょうか」
カジュアルなデザインで若い方に人気の品です。素材がプラチナですのでフォーマルな場所にも合いますし、一生物になりますかと。
「――もうちょい細いやつは?」
「少々お待ちください、」
女性の店員は乱れなく会釈して、店の奥に下がる。三分と待たせずに出てくる。五度目だというのに嫌な顔ひとつせず、確実に政宗の注文にそってくる。
――なるほど、いい店だ。
「こちらはいかがでしょうか、先ほどのものより少しお値段は張りますが」
そして商売上手である。
どうせ猿飛の財布だしなあ、と隣を見れば、鳶茶色と目があった。
――指輪を見ろ。
「うん、いいね」
――値札も見ろ。
見たか見ないか分からぬうちに、猿飛は顔を上げた。
「これの13号あります?」
奥に入るまでもなく、白い箱が出てくる。何種類かサイズ違いのある中から、「お直しもできますので」と示されたリングを、長い指がつまみあげて。
「いいですかね」
と、にこやかに入れた断りは目の前の店員に。
指輪をはめたのは、政宗の指に。
――左手の、薬指に。
「……」
「あ、ぴったりですね」
「ですねー色もいい感じでホブァ!!」
入れた拳が右だったのは猿飛の頬骨ではなく、指輪がひしゃげるのが忍びなかったからだ。
「痛いよ!何すんだよ伊達さん!」
「テメエこそ何してやがんだ猿飛!!」
「……?サイズを確かめてました」
「そうじゃねえ!」
「伊達さんの肌の色に合うか確認を」
「んなこた聞いてねえ!!」
「じゃ何!何なの突然、……あ」
そこでハタと猿飛は、目を丸くしている店の女性に目を向けた。
「すみません」
「いいえ」
店員はあくまで笑みを崩さない。
「女性でも男性でも珍しくないことですので」
どうぞごゆっくり、とお辞儀をひとつ、女性は奥に下がってしまう。
残されたのは、政宗と。
「大丈夫だよ、政宗さん」
ふたりきりになると途端に名前の方を呼ぶ、佐助だけ。
「この店同性カップルもよく来るらしいから。前田の旦那が教えてくれてさ、店員さんも口が固いって評判で」
「……何が大丈夫だ……」
――言葉の意味が分からない。まるで分からない。
「だって政宗さん、覚悟決めてきてくれたんでしょ?」
「……覚悟、」
同じくらいに分からない、という顔で、佐助は政宗の目をのぞきこむ。


「俺様にプロポーズされる覚悟、してきたんじゃないの?」





【件名:独眼竜を保護しているんだが】

『本文:猿飛に頭突きと肘鉄と膝蹴りをくらわせて逃げてきて指輪は店に取り置きを頼んだとか喚いていて、ワシには事態がさっぱりだ。
詳細求む。

家康』



「もしもし」
『家康か!』
「元親だな、メールは見てくれたか」
『それだそれ、悪ぃ、猿飛に見られちまって、たぶんあいつ今そっち向かってっから――』
「そうか。問題ない、今夜は三成もいっしょにファミレスか漫画喫茶に籠城する予定だ。それで何があった?」
『何っつーかなあ……』



だから、覚悟しておけとみんな言ったのに。







+++++



クリスマスに言ってた武田商事営業二課の猿飛さんと伊達社長のつもりで。









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