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戦国BASARA・腐向け・サスダテ中心・本館(サササケ)を見ている方向け。
女体化とか幼児化とか遠慮なく出てきますのでご注意ください。


妄想が(M)延々と(E)洩れておりますな(M)お館さヴァア(O)!!!



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04.06.Mon  
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八月三日はハチミツの日だよ、ちょいと兄さんこれ買っといで。
薬にもなるし何より甘い。好い人に贈ってやんな――。
薬師の変装をしていたら市場で売りつけられた。
小さな青い瓶に油紙の蓋。
正直なにコイツ、と佐助は思った。
――八月三日はひと月先だ。
だがニコニコと商う男の顔はいたって健康で、単に早もの売りなのだろうかと佐助は首をひねりつつ。
市場を後にするころには、たもとに青い小瓶を携えていた。

八月三日といえば、佐助の嫁の誕生日だ。

佐助の嫁と言えば――今更説明もいらないだろう。いらないよな?

猿飛佐助の嫁は奥州筆頭、独眼竜伊達政宗である。

――文句はいっさい、受け付けませんのであしからず。



さて、佐助のかわいい嫁は奥州の生まれの奥州育ちだ。
そのせいばかりではなかろうが夏の暑さにひどく弱いようである。
祝言を挙げた昨年の夏は通ってくるのも夜になることが多かったので、佐助もそこまでの弱点を己の嫁が抱えていようとは、さっぱり気づいていなかった。
奇縁あって伊達家の婿になったとは言え、佐助は甲斐武田軍の忍びなのだから、気づかれないようにするのも当然だろうか。
――それとも。
「こんなとこ見られたらcoolじゃねえだろ……」
「そんなこったろーと思ったよ、この見栄っぱり」
板張りの広間にべったりと寝転がって床の冷たい部分を探している、今日の独眼竜は涼しげな浅葱の単衣だ。
ようするに下着姿である。
「そこのお茶飲んで着替えてシャンとしなさいよ、ちょっと水でも浴びてさあ」
「Shit,涼しそうな顔しやがって」
忌々しげに佐助を睨みながら、それでも政宗はノロノロと起きあがる。
佐助はいつもの忍び装束で、まあ内側は夏仕様にしてはあるのだが――ここまでヘバるほどの苦痛は感じていない。
忍びとして鍛えられている、と言えば実力のようだが。
(武田の大将と真田の旦那に囲われてりゃ、まあ慣れるわな)
職場が物理的に熱くなる一方の佐助なので、嫁のグッタリとした様子を見ても、その倦怠感はいささか実感しがたい。
(けっこう涼しいのに)
とさえ思っている。
――否。だが事実独眼竜は、暑さに少々食われているようだ。
はだけた衿に覗く体の線が、先日よりもわずかばかりやせ細って見えて――しかしまあ、だらしないだけなのにその気怠い様子は、ああもう。目に毒だ!
「手伝う?着替え」
どれだけ白くても男の肌だ、自分以外が目にしてどう思うわけでもあるまいに――と理性が囁く。
――でもだって、見せたくないじゃん。
と、夏のせいにはできない熱が抗議する。
佐助の嫁は、唇をとがらせて。
「舞台裏は見せるもんじゃねえ」
「……着替えが舞台裏なら、いままでは何のつもりだったわけ」
あんた肌着だけでゴロゴロしてたんだからね?
「とにかく、奥で待ってろ。きっちりキメてきてやるから」
「心配しないでも独眼竜が、」
――綺麗でかわいくてエロくて。
「…かっこいいのはよく知ってますから、涼しい着物で、あと急いでね」
「Ah?」
佐助は後ろに隠した包みを、ちらりと目で確認する。
「お土産が溶けちゃうから」



八月三日。奥州では夏の盛りを越えた、そのころに生まれたというのも、佐助の嫁が暑さに弱い一因かもしれない。
――まあ、今日来てみるまで、独眼竜があそこまでノビているとは思っていなかったわけだが。
井戸水で冷やしておいた器と小刀を桶からあげて、水滴を拭き取る。
「手早くいきますか」
佐助が広げた布の中にはまた布、箱、布、布、さらには藁、また布。
最後に絹の包みが出てきたころには、ひと抱えもあった荷物は掌にのるほどの大きさになっていた。
「…あんた、どこまで行ってきたんだ」
「越後の山。上杉謙信から武田の大将に贈り物があってさ、運んだ労をねぎらわれて俺様も御相伴に預かったわけなんだけど」
佐助がさしだして見せた絹の上には、トロリと透明に光る――氷の塊。
「じゃ、さっそく削るよ」
「What?」
小刀を構える佐助に、独眼竜はパチパチと瞬く。
宣言通りに“くーる”な紗の小袖と袴は、水を思わせる縞の織り模様。白にきりりと濃い藍の袴で、髪も少し高めにまとめ上げている。
まばたきも含め評して一言、大変かわいらしい。
「削って食べるでしょ?まさか眺めて涼しくなるわけないし、どんどん溶けるし」
「見て涼しいもんもあるだろうが――まあ、好きにしろ」
お前の氷だ。
と政宗がうなずくので、佐助はさっそく刃をあてた。
シャッ。シャッ。シャッ。
雪、とまではなってくれない。だが氷の欠片はきらきらと、青磁の器に落ちていく。政宗の金のひとつ眼が、ジイッとそれを見つめている。
最後の方は砕いてしまうと、佐助は懐から青い小瓶をとりだした。
件の蜂蜜である。
毒味は済ませていたが、念のためにひとたらし、手に出して嘗めた。
――いたってふつうの蜂蜜だ。
だが、どこか覚えのない花の匂いがあって――もしかすると異国のものかもしれないなあとは思っている。
それを氷の山に、とろりと垂らした。
「完成、と」
「Wow,」
Coolじゃねえか。と佐助の嫁は、暑さも忘れたように笑った。
はるばる運んできた甲斐があったものだ、と佐助も笑って、木の匙を手に取り。
金の山にザクリと突き立てる。
「はい」
ひと匙すくって、さしだせば、金の眼はそれを見つめてしばし固まった。
「……high?」
「ほら、口開けて」
口を開けたら匙をつっこまれると悟ったか、佐助の嫁はじりじりと距離をとった。
「……まずお前が食えよ」
「政宗さん、俺に料理してくれた時自分から食べるっけ?」
「じゃあ匙貸せ」
「だめだよ俺様の氷だろ」
理屈になってないのは百も承知で、だから畳みかけるように言葉を続ける。
「聞いた話じゃ南蛮だと、夫が料理して嫁の寝床まで運んで食べさせてあげたりすることもあるとか言うよ」
「それは嫁が病気なんじゃねえのか」
「いやあ?仲むつまじい夫婦ならふつうらしいね。けどもちろん、竜の旦那が嫌なら無理にとは言いません」
「……、」
大変卑怯な忍びの言葉を佐助の嫁は鵜呑みにした様子で、匙を睨みつけている。ジリジリと焼き付けるような眼光で氷が溶けてしまいそうだ。
だがやがて、ニコニコと涼しげな佐助の顔をちらりと見ると。
「ぁ、」
眼をふせて、そっと唇を開いた。
「はい、あーん」
ゆっくりと匙を近づけて、驚かせぬよう、下唇を匙の背でなでるようにして口に差し入れる。
(……)
「ん……甘、……」
こくんと白いのどが動いて、フ、とつめていた息を吐く気配。
(……、)
(おかしいな)
雛鳥に餌をやるようで可愛らしい姿が見れるはず、という前田の風来坊のお墨付きを実践したはずだったのだが。
――意味分からんくらいエロい。
何なのこの人、ああ俺様の嫁でした。
と内心つぶやく佐助をよそに、嫁はニイと嬉しげに笑った。
「もう一口」
「あ、うん」
とった距離を縮めてくる政宗の唇に、もうひと匙、と氷をさしだす。
「…フ……」
「……」
「ぁ……冷て、…」
「……」
「………っん、佐助、」
「はいっ」
背筋を伸ばして答えれば、竜はいぶかしむ様子もなく右手をホイと広げて見せた。
「お前も食え」
「へ?」
間抜けなつぶやきを落としたときには、すでに匙を奪い取られていた。
サク、と氷をすくう音。
「口開けろ」
「はあ、…ガふっ」
「な?美味いだろ?」
冷たさと甘さを舌に感じながら、とにかくコクコクとうなずけば、佐助の嫁は満足げに笑った。
つっこまれた匙にも他意はないらしい。
「最後のひとくちだ」
ほれ、と差し出す政宗をしばし見つめて、佐助は――その匙にぎる手を左手でつかまえた。
氷と蜂蜜。
口に含んで、そのままつかんだ手を引き寄せる。
右手を這わせた首筋は、汗で濡れていた。
――けれど、舌をさしいれた口の中は、まだわずかに冷たさと花の香りを残していた。
「……ぁ、熱くなるじゃねえか、ばか!」
「すぐに離したじゃん」
佐助は笑った。
だが確かに、赤みがたやすく分かる白い肌は、すっかり熱そうに染まっている。
「ちょっとは楽になった?」
それでも気怠い様子はすでになく、佐助の嫁は、照れ隠しとは分からぬほど眉を寄せて――小さくうなずいた。
夏の日が傾いて、部屋の外をとろりと甘い色で照らしはじめている。














◆◆◆◆◆



だってハチミツの日だって聞いたから……。

チャラッとネタをだすつもりがぎりぎりになりました。佐助が悪い佐助が。


ちなみハチミツの日は旧暦、政宗様生誕日まで有効です。私の中では。
言い換えます。サスダテ的には!








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