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戦国BASARA・腐向け・サスダテ中心・本館(サササケ)を見ている方向け。
女体化とか幼児化とか遠慮なく出てきますのでご注意ください。


妄想が(M)延々と(E)洩れておりますな(M)お館さヴァア(O)!!!



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04.06.Mon  
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 『5A式はハンプティ・ダンプティにお辞儀する』

①2011/01/07
②2012/01/11
③2012/04/21
④2012/04/28


 追記に⑤です。
 連載ということになってるけどキリのいいところで載せてるだけなので、キリがないとどんどん長くなります…。


 『幕間』的なものを挟んで次で終わる予定なので、書けたら直でサイトに載せるかもしれません。





 ~簡単なあらすじ~

 お正月なのでみんなでお館さまんちでワイワイしてるよ!

 かすがちゃん(AI)もつれてこられてるよ!










 花を囲うような透明な円筒。
 その中でキラキラと金の光を放つのは、筒の下に収められた甲斐原理式AIから放たれるBASARA-eの残照だ。
 そうと知らない人間には何に見えるものか。
――星か、金砂か、輝く霧か。
「…春の日ざしのごとき姿にござりますな…」
 あれが、かすが殿か。
 そう呟いたのは、サナダ博士だ。
 かすが。上杉謙信をマスターとする人工知能。そもそもは幸村が師事する武田信玄が作である。
「え、なになに、今の…女の子の声?」
 きょときょとと見回すのは慶次だけだ。
――こちらは謙信の屋敷に出入り自由だが、どうやら未だ紹介されていないと見える。
 大またに隣の部屋に入ろうとする長い脚を、はっしとしがみついて止めたのはサスケと小太郎だった。
「だめだって!かすがってばすっごい男嫌いだから、いきなり会ったらけーじさんなんてボロカスに言われちゃうんだからね!」
「……」
 サスケの必死さとうなずく小太郎の真剣さは果たして人見知りの激しいかすがのためか、慶次のためか。
「ボロカスってお前…」
 かすががどんな罵倒の語彙を覚えてきたのか、と興味を覚えてダテ博士は腰を上げたが、逆に慶次は脚を止めたまま「ああ、ごめんごめん」とその場にしゃがみこむ。
「よく分かんないけど、サスケと小太郎の友だちかい?怯えさせちゃったかな」
 隣の部屋を覗き込めば、かすがの本体を収めた円筒だけでなく、それを守るように様々な機器が――どうやらそのまま謙信の屋敷から運び込まれたらしい。
 お正月だから、のひと言でこの状態のかすがを連れてくる謙信も謙信だが、受け入れる信玄も信玄だ。と、ダテ博士は鷹揚に腕組み見守っているタケダ博士をちらりと見やってから、光の方に向き直る。
「Ah,かすが、こいつは前田慶次つって、」
『――夢吉の飼い主だろう』
 不機嫌に低められた、少女の声が響いた。
 彼女が普段過ごしているのは上杉謙信の屋敷だ。その大きな温室の一角には、慶次の小さな友も預けられている。
「飼ってるんじゃないさ、夢吉は俺の相棒だから」
『…そう、か』
 慶次が手を振って笑うのに、戸惑ったような風情で声が返った。それから。
『わたしはこいつらと友だちになった覚えはない』
「うっわかすが感じ悪っ!」
「……」
 まあまあと小太郎がとりなすように手の動きでサスケをいさめている。
 その小太郎とサスケと、かすがのアームの辺りに散らばるトランプ。
――あきらかに三人でババ抜きしてたくせに、友だちになった覚えはないらしい。
「と言うわけでけーじさん、この子はおれらの後輩の、ウエスギさんとこのかすがちゃんです」
「そっか、夢吉知ってるってことは、謙信の温室の」
 細かいことは気にならぬようで、慶次は納得したように手を打った。
『“謙信”の…?』
 一方でかすがは耳ざとく、見ず知らずの男の無礼な言動を聞きつけたようだ。
 あ、ばか、と政宗の心の声を代弁したのはサスケの小さなつぶやき。
 だが慶次はかすがの声のトーンが暗雲のごとく降下しつつあるのに気づいた様子もなく、うんうんとうなずいている。
「謙信の秘蔵の花ってわけだろ?さっすが、綺麗だなぁ」
『!』
「いや、昔っから謙信のまわりってキラキラしたもんばっかだったしさ」
『……、』
「しかしこんなとこまで連れてくるなんて、大事にされてるわけだ」
『…う、うるさいっ』
 照れくささを隠すような悲鳴。
 いつかすがの怒りが爆発するか興味深く見守っていたダテ博士は、ん?と瞬きした。
『謙信謙信と馴れ馴れしく!そ、それに、わたしは――謙信さまにつりあうようなうつくしさは……』
「なにをいうのです、かすが」
 弱気にすぼまる少女の言葉に、割って入ったのは憂いを含んだ麗しのアルトだ。
「おまえがうつくしくそだつたびに、わたくしのこころがどれほどよろこびでみたされてきたことか――」
『そんな、謙信さま…!』
 ぶわわわ、と金の光がきらめきを増す。
「けいじはしんらいにたるおとこです。けんかは、なりませんよ」
『はい…』
「ま、友だちの友だちはみな友だちってことで」
 あっけらかんと慶次がまとめて、両手を挙げた。害意がないことを示すような仕草に、かすがのアームが伸びて――一瞬ためらってから、ポンと軽く、わずかにタッチする。
「よろしくな、かすがちゃん」
『いいだろう…夢吉は友だちだ』
 だからさぁ、とサスケがじとっと金色を睥睨した。
「犬だか鳥だか知らないけど、夢吉よりおれらは下!?」
「……」
 キイキイと腕を振り上げるサスケを眺めて、ダテ博士はノーコメントを決め込んだ。
 夢吉の友だちはつぶらな瞳に栗毛も柔らかな、手のひらにのるほどの小猿である。

 

「だいたい知らない人に会うたびに悲鳴上げてたらもたないよ?色んな博士に協力してもらって体つくるんだから」
「……」
『小太郎はダテ博士とホウジョウ博士だけだったと言ってるぞ』
「小太郎は特別なの!」
 ぺしぺしと絨毯をたたきながら、サスケはお説教モードでかすがと向き合った。
「BASARAタワーに行ったらもう、内臓わしづかみで手術する魔王とか、眼球に針突きつけてくる能面おばけとか、実験になると時間忘れて延々放してくれない銀毛ライオンとか、実験忘れて延々奥さんののろけ話とか聞かせてくる人とか、そんなんばっかなんだからね!?そんでもって体できても人形みたいな人にお人形さんとか嫌味言われたりして――」
「Hey,こら、サスケ」
 事実を言ったつもりではあったが、背中からの声に「うっ」と身をすくませる。
――政宗は言葉使いに厳しいのである。
 たしなめる言葉が飛んでくるかと振りかえれば、ぎゅうと抱きしめられた。――抱きしめられた?
「苦労かけたなぁ…」
 よしよし、とオレンジの髪をなでているのはどうやら政宗のゆびだ。頬をおしつけさせられたのは、淡い青の織り模様が入った薄いシャツ。慣れているはずの体温と、水のような甘い匂いがあって、サスケはじわりと息が熱くなったような気がした。
「まさむね、酔ってる?」
「What?」
 見上げれば涼しげな白い顔の、金の眼がぱちんと瞬く。
――素面だ。
――うわあああなんで平気でこういうことするかなこの人!?
 自分から抱きつくのはまったく恥ずかしくない当然の権利だと思っているサスケだが、これはなんだか恥ずかしい!と悲鳴を呑みこんでまわりを見まわした。
 しかし、集まる視線はからかう色もなく、なにやら温い。生温い。
「うん、ごめん、利には俺からも言っとくからさ」
 ホントごめんな、と謝るのは前田・the・鴛鴦夫婦の甥っ子だ。
「ちょっと慶次さんまで、そんな本気で言われたらさ…」
 政宗の腕は拒まずに首だけ回せば、金の光はすっかり萎縮している。
『――おい、BASARAタワーとはそんなに恐ろしいところなのか…?』
「ほらぁ!無駄に怯えさせちゃったじゃん!」
 そういうつもりじゃなかったんだってば!
 頭を抱えればオレンジがかった赤毛の前髪が視界で揺れた。
 ダテ博士ご自慢の赤い髪。かすがのやつは金髪がいいだろうな、と政宗はすでに遺伝子バンクを調べている。
 すぐに夢中になっちゃう研究ばか、などとサスケは思うし口にもするが――あんなに一心に必死に、瞬きひとつのために寝食を惜しんで、それがこの人形の体のためだったのだ。
 だから。
――今度はおれが、政宗を助けなきゃ。
(かすがに色々言っとかなきゃ、いけないのにさぁ…)
 なにこの状況。逆効果!
 ううう、と唸りながらも、せっかく抱きしめてくれた政宗の腕を振り解く気はないサスケである。
「…………」
『黒白怪人とはなんだ!?』
「松永殿にござるな。あれは危険だ。飴玉やろうと言われてもついていってはならぬぞ」
 そうこうしているうちに小太郎と真田が追い討ちをかけている。
――ああ、かすがのやつ、BASARAタワーを誤解するに違いない。いや誤解でもないんだけど。
「……成し遂げるべきが大きいほどに、道は困難になるものよのう」
 重々しく、だがどこか嬉しげに響いた声にサスケはぱちりと瞬いた。
「おやかたさま、」
 サスケまでもがそう呼ぶのは、サナダ博士がお館様お館様と連呼するため。
 かすがが主としているのはウエスギ教授だが、そのAIの組みたては甲斐原理=武田理論の提唱者その人だ。
 タケダ博士はどこか満足げに、杯の清酒をあおる。
「困難と覚悟は我らがともに背負おう。それだけの価値を持つ試みと思うておるぞ、春日山の娘よ」
 春日山の。その少女の声を持つAIをひと言で説き伏せられるはずの上杉謙信は、ただ笑んでタケダ博士の杯に酒を注いでいた。
『――怖いからと逃げるつもりは、ありません。若輩ながらお導きください』
 だから、というわけでもないのだろうが。
 いつになくかしこまった表情を見せる声に、サスケは唇をとがらせる。
――いいところをお館様に持っていかれてしまった。

 

(とか、思ってんだろうなあ)
 サスケのアヒル口を眺めながら、政宗は苦笑とそのくちばしをつつきたい衝動を我慢した。
 友だちじゃないとかすがは言ったが――なるほど、5A式のこれは立派な兄貴面だ。
 一方、サスケの訓戒を奪ったタケダ博士はといえば、孫娘によそよそしくされた爺のような、難しい顔をしている。
――かすがに悪気はないのだろう。謙信さまは甲斐の虎といるとわたしといるときより輝いていて…!などとやきもち妬く声は何度も聞いたが、その分信玄公に対する尊敬の念は深い。生真面目なのだ。
 生真面目な分、確かにサスケより人付き合い(?)に苦労しそうである。
「Well,タワーの連中に招集かけるつっても、プロジェクトの中心は“川中島”になるんだろう?」
 BASARAタワーから退いた武田信玄と上杉謙信の活動拠点となっている、『閃』でも規模の大きな学術市の名を出せば、うむ、と信玄も威厳を取り戻して重々しくうなずく。
「All right.そうそうタワー離れられる博士ばっかりじゃねえが、順番に足を運んでもらった方がよさそうだな」
 サスケが魔王だお化けだライオンだと言った博士たちも、政宗が頼めばまた5A式のときと同じ仕様の代用臓器を作ってくれるだろう。自分の専門だけにほいほいと。
 だがバラバラに体を調達するだけで話は終わらない。何か問題が生じれば政宗ひとりの手には負えず、その部位の作り主に助けを求めなければならないのだ。――あらかじめ、蚊帳の外からではなく協力を請うておきたい。
「ふむ。ならばまず、こちらから参るとするか」
「では、わたくしも」
 その辺りは年若い政宗より、タケダ博士とウエスギ教授が行くほうが話も通りやすく、筋であろうと思われた。
「俺からも頼む。特に、前田の奥方には相談したいことが――」
「まつ姉ちゃんに?」
 きょとんと振り返ったのはその前田の甥っ子である。
「なんだいなんだい、俺も協力するよー?」
 にこにこと人のいい顔を自分で指さす慶次を、ひとまずスルーして。
「この件は謙信、…Prof.ウエスギから伝えてもらえるか」
「あれ?政宗?俺は?」
「あんたはタワーで仕事があるだろ」
 こう見えて存外忙しい小児科の名医だ。あまりにこの場に馴染んでいるが本来この件とは無関係なのである。そう頼ってばかりもいられない。
――だが、頼めるなら、ひとつだけ。
「……今日みたいに、暇な日はこいつらと遊んでやってくれれば、それだけでありがたい」
「なんだ、お安い御用」
 快活に笑う男は――ただそれだけで十分だった。
 くいくい、と下から襟を引かれる気配に視線を下ろせば、膝の上に居座ったままの橙赤毛。
「まさむね」
「ああ?」
「あのね、おれさまたちが、慶次さんと、遊んであげてるの」
 おわかり?と首を小さく傾げるサスケは、先ほどまでのむくれ顔もどこへやら。新年から絶好調に小生意気だ。
 今朝の雪合戦を持ち込んだのが慶次であることを思い出せば、サスケの発言を間違いばかりとは言いがたい。だがそれをたははと笑って聞いている慶次は、見た目よりも大人なのだろう。と、その前田慶次よりひとつふたつ年下になる政宗は考えながら、そうかそうかと適当に相槌を打つ。
「それにかすがに紹介するなら――」
 まず小十郎さんからじゃない?
「そう…だな」
 相槌が適当ではなくなった。
 小十郎――政宗の右目右腕とも言える人工知能、SKK。
 政宗が作業する際にCPUが担う計算、制御、管理、その他諸々をすべてこのAIに任せているのだ。
 5A式の体を設計した時も――年齢に合わせた骨格の形を政宗の作った原型から求め、素材を検討するごとに重量のバランスを算出し、ファイルの名を言っただけであらゆるデータを引き出してくれたのは、何せこの小十郎である。
 当然過ぎて失念していた事実を――こいつは覚えていたのか、と、感心の目をオレンジ赤毛のつむじに向ければ。
「一番面倒みてもらうのに一番男くさいじゃん。早く慣らしとくのがお互いのためよー?たぶん」
 ひと言多い。
――だが、やはり的を射てはいる。
 政宗が尻ポケットから端末を取りだせば、慶次がその画面をのぞきこんできた。
「それが“小十郎さん”と繋がってるわけかい?」
 半月とS-K-Kの表示。そう言えばこいつにも紹介していなかったか、と政宗はうなずいてみせる。
「Hey,聞こえるか?小十郎」
『は、ここに』
 へえ!と慶次は歓声をあげた。
――先ほどまで何の疑問も覚えずにかすがと話していたくせに。
 だが無邪気な反応に悪い気はしない。つくづく前田家の人徳だ。
『その声はマエダ・ケイジか』
「そうそう。あ、クリスマスのときは世話になったね」
 ダテ研究所の警備管理も任されている小十郎と、その研究所に何かにつけ出入りしている慶次である。
 今更紹介もないか――と思っていると、慶次は感嘆の声を上げた。
「しゃべるとは聞いてたけど、すごいなあ。“スーパー片倉小十郎”で“SKK”なんだって?」
「What's?」
――ちょっと待て。
「おい、誰がそんなこと言った」
 政宗の肩の辺りでサスケの鳶茶色の眼もきょとんと見開かれている。小十郎をことにライバル視しているこの5A式が、スーパーなどと言うとも思えないので――いや、かなりダサいアレンジだが、そこを含めた嫌がらせというのも流石にないだろう。
 慶次の答えは明快だった。
「元親」
「Ah……」
「あー、」
 納得の声がふたつ重なる。
 長曾我部元親、BASARAタワー機械工学の星。アニキと呼んで慕う男は数知れず。政宗とは逆の左の眼帯、サスケが銀毛ライオンと評した容貌は迫力のあるものだが、懐の広さと度量のでかさは折り紙つきだ。
 確かに、慶次と気の合いそうな男ではある。
「なんか新年早々に怖い顔したスーツのやつと話してたよ。借金で首回らなくなってるんじゃなけりゃいいけど」
「あんたに言われたかねぇだろうがな」
 このHappy野郎にはじめて会ったときは借金返済の巡業につきあわされたものだ。と思い起こして政宗は遠い目をした。
「スーツの男…」
 いつの間に移動してきたか、幸村が政宗の向かいに腰を下ろす。
 そして。
「5A式よ、かすが殿と風魔の方を見ていてくれるか」
 りょうかーい。と軽く返事をしてサスケは立ち上がった。面倒見のよさもあるだろうが、幸村の言葉には比較的素直に従う傾向にある5A式だ。だだをこねられる回数の多い政宗としては、たまに面白くない。
 だが向き直ったサナダ博士は、黒い眼にわずかに真剣な色をのせていた。
――察しのいいサスケはそれで小太郎とかすがの方に戻ったのだろうか。
「年末に、松永殿が上田の本家の方にお出でになり申した」
 なるほど、と政宗はうなずく。
「松永が、か。Han,」
 BASARAタワーに科学者のひとりとして所属しながら、上層部の管理運営――政治的なところでも一枚噛んでいる変わり者だ。他所の学術市ではそう稀な話でもないと聞くが、それでいて自分の研究に有利にことを運ぶでも、派閥を作るでもない。
――『変わり者』ですめばいい。だが、その狙いが分からない存在というのは、不気味だ。
「もう査察が動いてる――か?」
「かすが殿の件、上層部に口出しされずにすめばよいのですが…」
 低めた声と伏せられる目。そこに、同じ顔つきで慶次が加わった。
「心配事がつきないってわけか」
 でもさあ、あんたら、正月くらい仕事忘れたら?
 見習えとばかりに示されたのは、すでに酒盛りに戻っている年長組みである。 


 




   つづく





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