戦国BASARA・腐向け・サスダテ中心・本館(サササケ)を見ている方向け。
女体化とか幼児化とか遠慮なく出てきますのでご注意ください。
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前の記事、最後の辺りが完璧に寝言で失礼いたしました。だいたい常に寝言に近いことを書いてますが、あれは本気で行間のあいだ寝てました。
今日はまずコタミネーターです。
※諸注意※
政宗さまが女子で将来的に幸村の母親とか言われてます。
小太郎が敵役かつ出番がありません。
SF現代パロなサスダテです。
前回までの話はnovelとmemoのWパロ項を合わせて…(…興味のある方は…)…どうぞ。
(後ほど追記にたたみます)
※たたみました 05/20
▼▼▼
自分は三十三年後の未来から来た人間で、この義手は二十四年後のあなたが作った義肢です。
そんな佐助の話を、島津医師はまずさらりと受け入れた。
「オイの診療所に来る客にゃ、そげん戯言も多か」
「ああ、信じたワケじゃないんだ」
医師は佐助の右腕を調べながらぐははっと笑う。笑いながら、その目は好奇心にか強く光を放っている。
「しかし実際またこん義手ば見っと……作った覚えもないに不思議不思議、オイが義肢に違いなか!とも思う。こん義手が仕組み全部は分からんが、要所要所はオイにしか分からん。部品が形、研磨も溶接も島津義弘が技よ」
そう言って太い眉をぐいと、しかめつらしく寄せて見せた。
「まあいずれにせよ直せそうじゃ、安心せんね」
見知った表情に佐助は知らずつめていた息をといた。
「助かります」
「ちょいと開くど」
義手の構造を書き写したらしい手元の見取り図と、佐助の右腕を見比べて、ふむふむとうなずいている。
「神経もここから切れんね?」
「ええ、安全装置がこの辺…島津さんはいつも固定してから修理してくれてたかと」
「そげん壊しまくっちょるとは――可哀想に」
やれやれ、と同情されたのは義肢のようだ。
「神経から精密部は無事。故障部位が機械部じゃったが幸いとはいえ、解体してひしゃげた部品を拾ってみんと」
「時間、かかりますかね?」
島津医師は鼻からふん、と息を吐く。
「おまはんがここに張り付いて部品試すのにつきあえりゃ、一日半じゃ」
すでに目算はついているのだろう。見取り図の印刷された線に、武骨な指が赤字を足していく。
腕を固定し、解体し、内部を細いライトで照らし、部品を固定し、故障部位をとり出し、新しい歯車と入れ替え、「む。合わんね」おもむろに研磨機にかけ――前から思ってたけど本当に医者かこの人、と佐助は部屋の中を見回す。佐助の右腕が固定された作業台には血の痕とも何ともつかないしみが残り、メスや注射器や鋏に似た器具はトレイにきれいに並んでいた。
雑然と積み上げられた医学書やら資料やらの向こうに窓があるらしい。八月の日差しが隙間に光っている。
――今日も晴れ、か。
政宗が――今ここにいない彼女が八月生まれだという事実を不意に思い出した。苛烈な光が似合いすぎて妙に納得したものだ。
日に焼けない肌がよけいに白く見えて、左だけの目がぎらぎら光って――猫めいたつり目で牙まであるくせに、とにかくきれいで、目が離せない。自分が狙われているくせに大人しくもしていてくれないから、また目が離せない。
――今ごろは、勝手なことしやがって!と怒っているだろう。切り裂くようなまなざしがあまりに鮮やかに目に浮かぶ。
ひとりで終わらせたくて、慶次にも誰にも行き先を告げずに来た。
(…風魔を始末できたら、無事だったら、――)
浮かんだ考えに嘲笑がにじんで、佐助はごまかすようにため息をつく。
――あてのない期待を排除するのは得意だったはずだ。己の生すら切り捨てて、それを今更。
「おなごか」
「え?」
島津医師がどすんと腰をおろす。
「おまはん、まだオイに隠し事ばなかね?」
医者は作ったようなまじめ顔で髭をかいた。
「隠し事ってほどのことは…」
ない。ただ、話してもいない。未来から来たと説明するのに重点をおいたから、わざわざ政宗のことまでは出さなかった。
「だいたい何で女なんです?」
「む?……ううむ、そげん言えばおおかた当たりよる」
ピンセットで螺旋を填めこみながら、島津は厳めしい目元だけで笑う。
「勘弁してくれよ、島津の旦那」
誤魔化したつもりが、まったく誤魔化しようのない情けない声になってしまった。医者は呵々と笑い声を隠さない。外では八月の日が高くなっているのだろう、佐助の首筋に汗がにじんだ。水分補給にと渡された麦茶のボトルで唇を湿らせようとして、――ゴクゴクと飲んでしまう。
(…今ごろあの人は、)
きっと安全な場所で、家族のような男に守られている。
それは佐助が望んだことなのに、自分の手の届かないことが、ただ酷く落ち着かなかった。
最後に抱きしめた体の細さも、頼りないように錯覚させる柔らかさも、強すぎる隻眼の光も、二度と触れられない。触れることはできない。
あの時、政宗が風魔の前に姿をさらした時、佐助が感じた恐怖は、真田を失うことではなく、彼女を失うことへの。同じことのようでまるで違う感情だ。
――自分の使命は、真田の旦那が生まれる未来を守ること。それは未来から来た異分子に、本来の時代の流れを潰させないこと。
本来の、それがどんな流れなのか、確かに佐助には判断できない。
――だが、未来から来た異分子と言うなら。
それは風魔だけでなく、自分自身をも含むのではないか、と。
『政宗はあんたが守るんだろ?』
慶次の声がよみがえる。
――決して死なせはしない。
けれど。
(…考えんの、やめよ)
――今はただ、ただ、ただ早く、風魔を消すことだけを。
扉が開いて光がさしこんだ。
医師の白衣が出て行った向こうに、朝にはなかった白いシーツが何枚も、日に干されはためいている。
助手でもいるのか、と佐助が思い浮かべたのは、捻り鉢巻の額も日に焼けた少年である。老島津をじっちゃんじっちゃんと呼んで慕っていた彼も、今はまだ生まれていないはずだ。彼の両親だとて、この世界ではいくつになるのだろう。
(…そっか、)
あの少年だけではない、佐助自身の両親だってこの世界にはいるはずだ。今まで不思議と、思い出さなかった。
(っても、ほとんど覚えてないからねえ)
あの紅色に拾われてからずっと、真田と真田をとりまく人々が――島津の爺さまや信幸さんや、鬼の旦那がいるのが、自分の世界だった。
今は。
――今も確かに、自分の中でこんなにも存在を主張するあの人は、真田の旦那絡みの人ではあるのに。
「昼飯にすっど」
扉が開き、白い光がさしこむ。
シーツの向こうで、青い空がいっそう青く見える。
医師が盆に乗せてきたのはにぎりめしだ。
右手が義肢になる以前、佐助は右利きだった。両利きになったのは必要にかられたからでもあるが、――器用なたちだったから、いずれ両手に暗器をあつかうようになっていた気もする。それでも右手が使えない今、つかんで食せるのはありがたかった。
まだ温さを残した米の、やわらかいきれいな三角形にかぶりついて。
否応なしに思い出したのはまた、猫めいた満足げな笑みだ。
『うまいか?』
『んん?』
『うまいかって聞いてんだ、未来人。You see?』
初めて会った日、風魔から逃げおおせたその夜。彼女は背負っていた小さなデイパックから、昼の残りだ、と言って半ばつぶれたにぎりめしを差し出した。
前の夜からほとんどまともなものを腹に入れていなかったので、佐助も珍しくガツガツと食らいついたものである。
『うー、…うん、』
頬張った米をのみこながら、うなずいた。
『うまいと思うよ』
『Ha!当たり前だ。もっとよく噛め』
あんたが飲みこませたんじゃん!?と、口にしかけて佐助は、大人げないかと踏みとどまった。今なら確実に叫び返す場面である。
空腹も手伝ったとは言え食べたこともないほど美味いおにぎりだったのは事実で――何より、彼女の笑顔をその時はじめて見たものだから、つい押し黙ってしまった。
笑った顔すら真田幸村とはまるで似ていない。
幸村や元親にきいていた通りの、黒豹を思わせる美しさ。と、認めてもいいが、佐助の目にはどちらかと言えば猫めいている。
その名と、右目を隠した独眼と、風魔が狙っているという事実が、彼女を真田幸村の母になる“独眼竜”なのだと佐助に知らしめただけで――強いて似ているところがあるとすれば、無鉄砲な子どもにも近い剛胆さ。瞳にかいま見える魂の熱さだけだ。
――笑顔だって、まるで普通の女の子のような。
否、普通と言うにはあまりにもくせ者めいた笑みで、なのに底抜けに無邪気で、むしろ男前ですらある。
――想定してきた“独眼竜”とはあまり重ならない。
聡明と言うには直感がきれすぎる。強いかと思えば家族を恋しがる子どものようだ。他人が自分に従うのも当たり前のように振る舞うくせに、どこかでつながることを諦めて。
(ああ、ダメだ、……なんかもう)
考えるまいと思っていたのに――馬鹿か俺は。
「ふん。借り組みは無事終了、と」
医師がそう言って義肢のカバーを戻した頃には、隙間から射るようだった外の光も薄れていた。
「仮り組み?」
座りっぱなしで固まった筋を伸ばしながら、佐助は右手を握って開く。
「ほとんど元のままじゃん。さすが島津の旦那っ」
へらりと笑う佐助に医師は眉をぐいとしかめた。
「終わっとらん!まだG5からG7、緩衝部の部品ば調整せんと、」
ぴー…と軽い電子音に言葉を止める。
医学書の山の後ろに腕を伸ばして、無骨な手がつかんできたのは白い紙だ。義肢の見取り図と同じにも見えるが、並んでいるのは文字ばかりである。
佐助の視線に島津は、「液晶やらは好きになれん」と答えるように言った。未来人はあいまいにうなずく。携帯電話やらなにやらの説明は政宗に聞いたが、佐助のいた時代ではこの時代に主流の情報系統はほとんど敵方――人工知能に押さえられていて、馴染みが薄い。
「…おまはんは風魔やらいうロボットと戦いたかね。ならばオイはその腕、決して半端では返せもはん」
医師の声が低く響いた。
「そりゃありがたいけど、こっちも時間が――」
軽く肩をすくめかけて、佐助はふと医師の眉間のけわしさに言葉を止める。
島津は紙から目を上げた。
「半刻前。おまはんが言うその研究所とやらで、“事故”が起きたそうでの」
「…は?」
「おなごが腕ば飛ばされた。銃器扱う利き腕、治してくれと、急な依頼じゃ」
(研究所)
銃。
――女。
リボルバーを手にした政宗が脳裏をよぎる。
(まさか)
あれひとつでそんな無茶は、と打ち消しかけて思い出す。
――彼女の守り役は、少なくとも二丁のライフルを持っていた。他にも用意していたとすれば。
「どれほどの腕利きか知らんが、まったく」
ため息をつく島津の言葉はもはや聞こえなかった。
「ごめん、島津の旦那、俺、」
行かなきゃ――。
得物の入ったバッグをひっつかみ立ち上がった佐助に、医師が目をむく。
(…あの人さえ無事なら、)
この世界の誰が何人消されようとかまわなかった。未来にはいない大勢の人間の、組織力と武器があれば、風魔も倒せるのではないかと思っていた。政宗さえ逃げ切ってくれれば。
――彼女がそんなやり方を望まないと知っていたのに。
立ち向かわずにはいられない人だということは、いやというほど分かっていたのに。
もはや一刻の猶予もない。
――差し違えてでも、やつを。
制止の声が響くのも耳に入らなかった。
開けはなったドアの向こうには、暮れかけの空。
真白いシーツは影も形もない。ただただ平たいコンクリ打ちの屋上に――。
真黒い影があった。
丈高い背の、広い肩の、黒髪を撫でつけた、その頬の傷。
「あんたは、」
――小十郎、とあの人が呼んだ。
「…どこに行こうってんだ」
低い声が、怒気をもって――確かな殺意をもって、響く。
佐助がかかとを浮かせるより早く、男の左腕があがった。照準が一瞬で合わせられる。
「…っ!」
意識が引きつけられた間に、衝撃があったのは襟足、後ろからの。
(しまった)
(他にも、)
(伊達の…?)
思考の断片も闇に呑まれて、最後に残ったのは。
(もう一度だけ、会えたら)
にやりと牙をのぞかせた、笑顔だけ。
――ただ、それだけ。
つづく
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