戦国BASARA・腐向け・サスダテ中心・本館(サササケ)を見ている方向け。
女体化とか幼児化とか遠慮なく出てきますのでご注意ください。
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下から続いてます。人間の伊達さんと子狐の忍びーズです。
前回までのあらすじ→伊達さんとちび小太×3は夏祭りを堪能しました。このシリーズ一応サスダテなのに佐助が登場していなくて焦りを感じたりそうでもなかったり。
明日は夕方7時に掲載予定、と言うかできればまとめてnovelに持っていきたいです。と言っておいて自分にプレッシャーをかける作戦。
提灯の灯りを右手に、すぐに石畳につくはずだった。
――見失ったのは、右目が見えないためか。まさか。
政宗は肌に慣れた眼帯の、柔らかい闇を指で押す。
紅い頭はみっつ、あちらへ向いたりこちらへ向いたり、道を探しているようだ。小さな体の藍色の浴衣が、縞だけ残して闇に溶けこんでいる。
子狐は山のもの
――けれど、ここはまだ西の山だ。彼らのすむ山ではない。
「Hey,はぐれるなよ」
それだけが心配で、政宗は声をかけた。
――見失った灯りも人の声も、すぐ見つかるだろう。そんなに歩いてはいないはずだ。
立ち止まって、ぐるりと周りを見回し、目をこらす。
と、木々の影がひときわ集まったような闇に、ちらり、と灯りが見えた。
「…あれじゃねえか?」
小太郎を手まねいて、光をゆびさす。紅赤毛はそろって首をかしげた。
政宗はニ、三歩踏み出して、見間違いでないと確かめた。心なしか卵色より、橙がかった光だ。
ほっとして、小太郎の手をつなぎなおす。
「来いよ、…そろそろ佐助たちも心配するだろうな」
声をかけ、後の言葉は半ばひとりごちるように言って、歩き出した。
ガサガサ、と草を踏む。
少し、腕が重い。
重いのは小太郎の足どりだ。
どうしたのか、と政宗は首をかしげる。と。
シャン、
――と、涼やかな音に耳を奪われた。
――鈴か。
やはり、人がいる。
小太郎の足が止まった。
「どうした?」
「……」
政宗の手をにぎったまま、小太郎は首をふる。
「小便ならその辺で、」
首を振る。
政宗は灯りのほうを振り向き、紅い頭を見て、少し考えた。
「…分かった。怖い人間がいないか俺が見てきてやるから、お前らここで待ってな」
笑って言うと、紅赤毛を順にかき回す。小太郎たちは顔を見あわせた。
シャン、シャン、と、鈴の音はまだ響いていた。
ガサガサと草を分けて進む。
木々の向こうに、火を入れた石灯篭が見えた。
――いくつもいくつも、並んでいる。
神社の裏手だろうか。御囃子の音も聞こえない。
灯籠は小太郎ほどに小さくも、政宗より大きくも見えた。古びているが苔はきれいに払われて、ふたすじの列を作っている。
道があるのだろう。そう考えながら、政宗は左目を細めた。
――右目の裏に、何かが映りそうな気が、一瞬。
「Ah?」
脚をつかまれた。
「……」
「……」
「……」
りんご飴のような、紅い頭がみっつ。
政宗の両足にしがみついている。
「おいおい、
――What are you doing?」
しがみついたまま首を振る。
「…行くなってことか」
こくこく、といっせいにうなずかれた。
政宗はちらり、と灯篭のほうに目をやる。
カラン
――とどこかで草履の音。
ひらり、と何かがひるがえった。
――藍色の、浴衣の袖だ。
白い手も見えた。女だろう。
「ほら、人もいるじゃねえか
――?」
どこか懐かしい気がして一歩踏みだすと、片足が軽くなった。
小太郎の小さな体が、光を背負って政宗の前に立ちはだかっていた。
「……」
その肩にふたりが乗って、三人重なってぐらりと前のめる
――と見るや、影がくるくると絡み合って、ひとつになる。
政宗は目を見開いた。
自分より上背の高い、紅赤毛の、藍に不思議な縞の流れる浴衣を着た
――若い男が立っていた。
飴のような紅い目が、一瞬見えた気がした。
「こ、」
小太郎
――?
「……」
男は沈黙で答えて、あるいは答えもせずに、政宗を肩にかつぎ上げ。
「ちょ、お前!」
止める間もなく山道を駆け出す。
「どっちに向かってんだ!」
「……!」
風のように駆ける男の足元で、草がざざざ、と鳴る。
政宗をかつぐのと反対の手に、りんご飴と金魚の袋が揺れている。
男はめくらめっぽうに、光から離れようとしているようだった。
闇のほうへ、闇のほうへ。
熱く汗ばんでいたはずの政宗の背を、ひやりと寒気が走った。
草と風以外、何の音も聞こえない。
――否。
カラン、と、草履の鳴る音がした。
――こんな山道で。
「おい、あそこっ」
藍の背中を強く叩く。
右手にせまる竹林が、暗いばかりの木立に青く光って見えた。
そこに、小さな影がふたつ。
――橙の髪、緑の浴衣。
白い狐の面を、少し上に押しあげて。
「小太郎、こっち
――」
柔らかくて冷たい、少年の声が、弟狐を呼んだ。
*つづく*
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