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戦国BASARA・腐向け・サスダテ中心・本館(サササケ)を見ている方向け。
女体化とか幼児化とか遠慮なく出てきますのでご注意ください。


妄想が(M)延々と(E)洩れておりますな(M)お館さヴァア(O)!!!



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04.06.Mon  
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引き続きコタミネーター、という名のSFチックパラレルなサスダテです。
書きたいとこしか書いてないのであるべきエピソードを色々すっとばしてます。


※にょた宗注意
※オリジナル真田一家注意

↓畳みました。






暗闇に恐怖は感じない。
――多分、闇の中でもそこそこ気配が分かる質だからだろう。
(鬼の旦那に羨ましがられたっけ)
「…撒いたか?」
昌幸の声がこだました。
「大丈夫そうです」
答えながら、前を行く小さな灯りに目を細める。
「この穴、元からあるんですか?」
「いや、私が掘った」
(本気か)
光を持つ手の主が振り返る気配。
「知ってて書斎に飛び込んで来たんじゃなかったのか?」
「や、未来人そんな万能じゃありませんから…」
そうか、と楽しそうに揺れる頭。
――顔だけで言えばそこまで真田の旦那に似ているわけでもないが、この肝の座り方は尋常ではない。
「こういう事が起きる、と想定して?」
「いやいや、趣味みたいなものだ。真乃にはしょうもない事をと呆れられたが――」
と、奥方の名を出してふと言葉が止む。
「実際にあのロボットを見たから言う訳じゃないが、…確かにあれは怪物だ。私は妻と信幸を守るので手いっぱいだろう」
靴の下で打ちっ放しのコンクリートがじり、と鳴る。
「私たちは信玄公の元に行く。あの娘さんは前田に行くのが安全だ」
彼女が母親なんだろう?
さらりと言われて驚くより――何故か、やっぱりか、と納得してしまった。
「…分かります?」
そりゃ分かる。と何でもなさそうな声が返った。
「夫婦でいるのに私だけ名指しで『貴方が父親です』と言われれば、母親はどうしたと考えるだろう。そこに彼女だ」
いや、変な美人局が来たなあと思った。
カラカラと笑い声が響いた。
「…あの人、連れていってもらえませんか」
そうしたら風魔はこちらで引き受けます。
「駄目だな」
返答は簡潔だった。
「未来がこうだからと言われて従う奴はいない。刺し違えるだけと分かっていてさせる奴もいない」
――無造作に釘をさされた。
佐助は頭をガシガシと掻いてため息を吐く。
「…失敗した」
そうでもない。と、光が揺れた。
「あの話を信じる気になったのは、話の綻び方に真実味があったからだ」
「でもそれとこれとは話が別。ってことですか?」
「何と言ったものか…」
珍しく、迷うように立ち止まって、何かを叩く音が響く。
「彼女は君が守るのが自然に見えた、ということだ」
数歩先に、光がさした。



いつでも頼ってくださいね。
と、真田の奥方に微笑まれて、政宗は子どものように頷いてしまった。
――けれど、関わらずに済むなら、これ以上は。
「…信幸を守ってくれたから、だって」
猿飛が無表情に、そう言った。
真田一家の車が遠ざかるまで張り付けていた笑顔をそぎ落として、政宗を見ようともしない。
「俺様言いたいことがあるんですけどね?」
「ああ。…携帯、俺のミスだ」
小十郎の携帯からGPSが確認できるとは知らされていなかったが、――予想できたはずだ、と政宗は地面を睨む。
「そうじゃなくて、奴が切り込んだとき信幸さんをかばったでしょ」
「あ?そうだな」
――見てたのか。
思わぬことを指摘されて顔をあげれば、夕暮れに光る冷たい鳶色と目があった。
「誰を盾にしてでも逃げてくれるって、約束したはずだ」
は、と息を付くように声をこぼして、政宗は目を見開く。
――何を言うのだこの橙頭は。
「目の前にいたんだからしょうがないだろ」
「だからってあんたが盾になってどうするんだ」
猿飛の声は怒りを抑えるように低い。
(何で怒るんだ)
「あんたが、」
――あんたの、唯一の拠りどころじゃないか、あの子は。
「あんたは、」
じわり、と怒りが沸いた。
「あんたこそ昌幸さんを助けに行ったじゃねえか」
昌幸さん?
呟いて、猿飛の目が心なしかつり上がる。
「そうだよ、真田の旦那の生みの親だ。助けて何が悪い!?」
「約束ってならお前も逃げる約束はどうした!」
「あんたと同じだろ、あの人が消されたら真田の旦那が」
(これだ)
真田、真田、真田。その名が政宗を苛立たせる。
「じゃあ信幸は消えてもいいのか」
「そんな話はしてない、ただあんたが守らなくても」
「うるせえ!約束破りは――」
すう、と猿飛の目が据わった。
「とびっきりキッツいお仕置き、だっけ?」
どっちかってえとアンタに必要じゃないの?それ。
酷く冷たく言い捨てる、猿飛の周りの影が一瞬、濃さを増す。
「Ha,…やれるもんならやってみな」
声を低めて政宗はじりり、と地面を踏みしめた。
――ただの人間相手に遅れをとる気はない。
(先手必勝)
逃げまどうばかりでない、久しく忘れていた緊張感で拳のスピードが増した。
ちり、と狙いを掠める感触。体の中心の的を横に回して反らされ腕を捕まえる鉄の右手、打ち込まれる左手。脚で止めると体ごと弾き飛ばす。
「そんなに真田が大切か」
「…そうだ。あの人がいなかったら希望はない。人間なんか歯車に噛み砕かれるだけの泥人形だ」
あんたには分からない、と吐き捨てるような言葉に、キリッと歯を噛みしめて。
夜うなされる姿が目に浮かんだ。
――恐怖のその一端しか分からないには違いない、それでも。
殴りつけた右手をかわされ瞬時に首を捕らえられる。
――また左手か。この野郎。
締めあげられて唇がつり上がるのを感じた。
足を払われる前に地面を蹴る。左腕にしがみついて顎に膝を入れ痩躯を押し倒せば、弾みで手が外れた。
「奥歯の二、三本覚悟しな」
のし掛かって拳を握る。
――それが、何かに阻まれた。
「そこまでだ、お二人さん」
「What!?」
知らない声とともに、体が浮いた。
――後ろから羽交い締めにされている。
猿飛ではない。彼は地面に手をついて政宗の後ろを見ていた。
「まったく、痴話喧嘩だと思って黙って見てれば何だい?」
色気のかけらもありゃしない。
呆れ声に政宗は必死に首を捻る。
「誰だテメエ!」
「俺?俺は前田のもんさ」
見上げれば快活な声にふさわしい顔つきの若者が、にいと人懐っこく笑みを浮かべていた。
「前田慶次。よろしく」
頭の後ろでポニーテールが揺れる。
「前田…慶次?」
――真田昌幸が言っていたのは前田利家という名ではなかったか。
眉をひそめて記憶の糸をたぐっていると、猿飛も立ち上がって埃を払いながら、政宗と同じように眉を寄せて男を睨んだ。
「どうも。…とりあえず、返してもらえる?」
ぐい、と手を引かれて、政宗は男の腕から飛び降りる。
「そう警戒するなよ」
前田慶次はさして気を悪くした風もなく、頬を掻いた。
「あんたたちを迎えに来たんだ」
――聞いていない。
猿飛より大柄だがやたらに若く見える男の顔を睨みつけていると、その肩をトトト…と走る影がある。
「猿?」
「え」
小さな、両手におさまってしまいそうな茶色い毛並み。
「ああ、夢吉だよ」
紅白の紐をよった首の帯に、政宗はぱちぱちと瞬きをした。
――触ってみたい。
「ほら夢吉、未来から来たナイトとお姫さんだ」
小さな頭を指で撫でてやりながら政宗達の方に目を向けると、慶次はきょとんと瞬き一つ、次いで苦笑する。
「そんな怖い顔しないでさ。今あんたたちの敵は風魔とかいう奴一人なんだろ?」
信用してくれよ。
にかーっと歯を見せて笑う首に合わせて、夢吉もこてんと頭を傾げた。



乗った乗った、と追い立てられるように後部座席に二人とも押し込まれて、気づけば前田慶次の運転で車はどこかに向かっている。
「すぐ分かったよ。オレンジっぽい赤毛でスーツでこの暑いのに手袋してる人と、ショートカットで右目眼帯のすっごく可愛い娘よーって真田の奥さんに聞いてきたから」
「こっちじゃ、前田さんは傷が目立つけど気にならないくらい人のいい顔をしてるからすぐ分かる、って聞いたぜ?」
猿を連れたポニーテールの男が来るとは聞いてない。
言いながら、政宗はその夢吉という小猿を胸のあたりに抱えてふと顔を上げた。
「利家殿には甥がいるって真乃さんが言ってたな…名前は聞かなかったが」
「そうそう、利が叔父貴でさ」
嬉しそうな顔がバックミラーに映る。
――女のお喋りは侮りがたい。
「そんなに怪しい?」
ミラー越しに目があって、佐助は肩をすくめた。
「前田夫妻じゃなくて使いの人が来るとは聞いたよ。こっちの事情は話してあるから風魔が化けでもしない限り確実だ」
しかし、よく信じたね?
「信じたって言うか…利もだけど昌幸さん冗談言う質じゃないからさ」
「あんたは?信じる?」
「可愛い娘に騙されるなら問題なし」
「…ご愁傷様」
――際限無く騙されてきたに違いない。
「おつかれかな?」
腕に当たる温かい質量が重さを増した。
ちらりと見れば、小猿を抱えていた腕も膝に落として政宗は寝息をたてている。
「えーと、どっちが政宗でどっちが佐助だっけ?」
何を、と瞬いてから佐助は彼女の名前が男名であることを思い出した。
「俺が猿飛佐助でこの人が伊達政宗。改めてどうも」
「そっかあんたが佐助か」
頷いて、慶次は咎める顔をして見せる。
「駄目だよさっきの、俺が止めなかったら政宗のこと投げ飛ばしてただろ」
先刻の取っ組み合いのことらしい。
「いや、この人奥歯折るって言ったら折るし折れるし折れたら困るから」
佐助は苦虫を噛みつぶした気分で、自分の肩すれすれに傾いでもたれ掛かることのない政宗の顔を見た。
凶悪な目つきと表情と言葉遣いがなりを潜めて、代わりに長い睫が化粧気の無い頬に影を落としている。
――詐欺だ。
寝息もたてず僅かに上下する胸からなだらかな膝に目を落として、太股の上にちょこんと座った小猿の首根っこをつまみ上げた。
「苛めないでくれよ?」
キキッと足をじたばたさせる小猿を――どうしてくれようか。もとい、どこに置こうかと考えていると、ふと肩のあたりで政宗の茶色がかった髪が揺れた。
うたた寝だったのかまだ夢見るように伏せられた左目が、ぼんやりと膝に置いた手を開いて見ている。
「…あれ、どうしたっけ。俺」
「あれ?」
「あれ」
その何か握るような動きに、一瞬夢吉を見てから佐助は得たりと頷いた。
「あれなら、…水につっこんできたけど」
――携帯電話だ。
あの時は焦っていたので壊すことしか考えていなかった。
(何か大事なデータがあったとか?)
政宗はぱちくりと瞬きして、佐助を見る。
「あ…そうなのか。Thank you」
意外そうな顔は幼く見えた。
「でも枯れちまうな」
(かれ…?)
呟く声を聞き違えたかと、佐助は首を傾げる。
「もう壊れたと思うよ」
「What?」
「壊したよ。携帯」
けいたい、と小さく繰り返す唇。
――何かに気づいたように一瞬、戦慄く。
耳元から朱がさして、頬まで染まる。
「あ、Ah,…そうだっ携帯だ携帯」
「何かまずかった?」
「まずくない。何でもねえっ」
――何を取り繕おうというのか。
繕ったものまで破きそうな勢いで政宗はぶんぶんと首を振る。
「何?なに?何か面白い話?」
前の座席から楽しげな声が飛んできて、(あ、馬鹿)と佐助が思うのと隣の温度が上がるのは同時だった。
「何でもねえよ」
低いハスキーボイスとつり上がった眦の迫力。
怖っ!と青ざめるご主人の肩に夢吉も逃げ出した。
「…ちょっと、寝ぼけた。Sorry,俺どれくらい寝てたんだ?」
顔色を戻した政宗に、「ほんのちょっとね」と答えたのはこちらも立ち直りの早いらしい慶次である。
「前田までまだかかるし、寝てるといいよ」
「悪いな、甘えさせてもらう」
そう言って政宗は佐助に視線を寄越した。
「…起きてるから」
軽く左手を振って見せると、シャツの裾をそっとつかまれる。
「なあ、覚えて置いてくれ」
見つめる瞳がいつになく真っ直ぐで、吸い込まれそうに思えた。
――睨むだの見下すだの流し目だのばかり見ていたから、不思議な気がする。
黙っていれば可憐としか形容しようのない唇が、そっと開いて。
「やっぱ世の中先手必勝だよな」
――耳を疑うか目を疑うかの二択を迫った。












続きます。







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