戦国BASARA・腐向け・サスダテ中心・本館(サササケ)を見ている方向け。
女体化とか幼児化とか遠慮なく出てきますのでご注意ください。
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アニメ9話はちょっと置いておいて…。
ニコ動のMADで知ったミク歌を延々聞いていたら、佐助が死ぬとこばっかり頭に浮かんでうわあああ…という気分になってます。
【初音ミク】 L ambency 【オリジナル】(ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm4537433)
↑とてもとても素敵な歌です。好きです。
死にネタになっちゃうけど、佐助視点でこういう感じのお話書けたらいいだろうなーとか思います。
で、追記からはこれとは関係なく槇 原 敬 之の「く もりガ ラスの夏」をイメージ…と言うかまんまだよねWパロの範疇だよね、と言いたくなるような小話を載せます。
本当は八月くらいまでとっておくと良いんだろうなという季節感。
四月の、『W A L L ・E』DVDかなんかのCMをしょっちゅう見てた頃に勢いで書いて放置してたものです。
キャッチコピーが『君は、僕の宝物』だったかと思うんですが、
あれを聞くと貝島の脳内では槇 原さんのアルバム『君は僕の宝物』のイントロからなだれ込むよーに『くもりガラスの~』が再生されてもうリピートリピートリピート……よくあるあれです。
※現代パロで政宗がゲイという設定です。
元ネタのイメージほど爽やかではないかもです。あれよく考えたら何年前の歌だっけ…。
興味のある方は追記よりどうぞ。
※現代パロ
※政宗がゲイ、佐助は元ノンケ
テレビを見る時間が多い人間は不幸だと言う。
だったら洗濯機の渦をずっと覗いている自分は何なのだろう、と佐助は思った。
途端に『ビョーキじゃねえの?』と酷い事を冷たい口調で言うハスキーヴォイスが聞こえた気がして、目を細めた。
洗濯機を置いた洗面所は蒸し暑い。
辛うじて玄関を開け風呂場の窓を開けて風を通しても夏の最中、蝉の声が暑さを増すばかりだ。
蒸気で眼鏡が曇る。
洗濯層の渦など凝視していたわけではないから見えなくてもいい。
――むしろ、見えない方がいい。二つ並んだままの歯ブラシなんてどうにも陳腐すぎる。
(政宗だったら、部屋から消えた奴の歯ブラシなんかすぐ捨てるか掃除道具にでもするんだろうけど)
政宗だったら。と、ついその名前を思い出して首を振った。
そして同居人が帰ってきても、悪びれずに『新しいの買えよ』とだけで済ませただろう。笑ったって可愛いわけでもない、ひたすら小憎たらしいひどく婀娜っぽい薄い唇の笑みで――それでも許されてしまう。許してしまう。
一週間前までなら佐助はそんな風に想像できた筈だった。
今は、――何で帰ってきたのだとばかりに怪訝そうに眉を顰める顔ばかりが浮かぶ。
ただの妄想だ。
――あっちが出て行ったのだから、そんな風に冷たく出迎えてくれる事すらあるはずない。
眼鏡が汗でずれ落ちるのが鬱陶しくて、直さずに引っ掛けていたのを外して。
後悔した。
もう歯ブラシも、佐助が使わない整髪料の壜もただの青い影になって――出て行った彼がこだわって佐助に選んだ眼鏡だけが手に残った。
洗濯機の前で眼鏡をつかんで固まっている男など、画にもならない。
(まったく、画にならない)
別れた女の子の数なら両手に余ったかもしれなくても、男とつきあったことなどついぞ無い佐助だったから、勝手が分からない分優しくしようと思ったのは覚えている。
「当ててやろうか」
初めて合わせた唇を、触れた時と同じくらいそっと離せば、掠れた声が吐息のように唇をなぞった。
「――女に振られる理由。『優しすぎる』」
いつも隠している右目の代わりに、二倍も性悪げにたわんでみせる左目。
それに、柔く笑んで見せて。
「残念でした」
『冷たい』って言われるよ。
囁くと、まだ離れない顔の鼻先でフンとつまらなさそうに笑う気配。
「『本当は私なんてどうでも良いんでしょ?』ってとこか」
「伊達さん、どこで聞いてたの」
「Silly,」
ちゅ、と唇の横を吸われる。
じわりと、相手の腰の骨をなぞる佐助の指に力がこもった。
「どうでもいいんでしょ?って聞くからには『そんなことないよ』って言って欲しいんだろうけど」
燻ぶる熱を誤魔化すように額を合わせて続けるのは女の話。
顔を離そうにも、首の裏を捕らえた細い指は放してくれそうに無い。
「……実際言われてみると、どうでも良くなっちゃうんだよねえ」
『本当は』じゃなくて『本当に』。
途端に、顔が逸れて首筋に埋められた。
クツクツと笑う気配。
――何がツボだったのかさっぱり分からない。
かすが辺りに言うと酷く不快気な顔をされる話だけに不思議だった。
慣れてくると、政宗がそんな何気ない残酷さを好むのだと分かったけれど。
――例えばかすがは、相手が誠実に真直ぐに向けたものをそんな風に、まるで下らないもののように散らしてしまうのは不実だと思っている(と言うか、そう話す)。
政宗は悪魔もかくやという顔で、笑う。
「誠実で真直ぐが言うに事欠いて、『私なんてどうでもいいんでしょ?』はねえよ」
吐き捨てるどころか楽しむような三日月の口元。
口付けるたびに舌でなぞるのが癖になるような、牙に似て尖った八重歯が覗く。
天邪鬼、とも違う、へそ曲がり、と言うには悪意の強く見える政宗は、それでも案外かすがと気が合ったようだった。
――今頃ひょっとしたら彼女の元にでもいるのだろうか。
かすがの部屋に転がり込んで、もう佐助など嫌になったと拗ねている。
それは明るすぎて酷く遠い、幸せな想像だった。
付き合った男で一番長かった時は?と聞かれれば、「零歳から一人ずつなら一人頭一年付き合えたかもしれねぇが、十五の年からじゃしょうがないだろ?」などと割り算の問題だとばかりに肩をすくめる政宗だ。
そんな話もへらへら笑って聞いていた佐助を、かすがと一緒に扱き下ろしてくれていれば良い。
「じゃあとりあえず、半年一緒にいられれば良い方?」
「かなり、betterだろうな」
その言葉を楽観的と思ったか、気のない様子で彼はテレビに目を向けていた。
――政宗が佐助の部屋に転がり込んだ日からもうすぐ半年。
政宗が姿を消したのは、一月前。
――何でもないことで、喧嘩の一つもしてみればよかった。
テレビから聞こえる歌声がそんなことを言う。
女は勝手に失望していなくなるものだと思っていた佐助は、そもそも他人と喧嘩をするという感覚に覚えがなかった。
男相手に殴って終わりなら不得手ではない。感情はぶつける方法も修復する方法も分からない。
だからと言うわけではないが、政宗と喧嘩になることも一度もなかった。
猫の様にふらりといなくなって佐助が眠れずにいたその真夜中に帰ってきても、どんなに冷たい事を言われても。
――それが、今までの相手のようにどうでもいいからではなくて、ひたすら優しくしたいと思った結果であることなど、関係ないのかもしれない。
珈琲を入れたら紅茶が飲みたいと言われた。
明日は早く帰れるよと言えば元親と遊んでくるのだとのたまった。
今忙しいんだけどという時に限ってかまえとかまえと背中を蹴る足。
臍を曲げたらあっさりと姿を消して、佐助の事など思い出しもしなさそうな――そんな政宗をとにかく繋ぎとめようとしたつもりはない。
あの一つきりの左目がニイと細まって、薄い唇から牙がやけに無邪気に零れて、そんな笑顔を浮かべられたらもうどうしたって佐助の負けだった。
――指でフレームを作って、切り取ってみたくなる衝動。
紫外線で傷つく白い肌は、本当は日の光の下の方がよく映える。
日の光が苦手で、一緒に出かける約束をしていても余程気が向かなければ着替えるのも気だるそうな政宗だったが、佐助がのんびりと仕度をして鍵を探す頃には急かさずとも玄関に来た。
そうして、佐助の肩がまるでちょうどいい高さの台であるかのようにあどけなく手を置いて、片足ずつ靴を履く。
――肩にかかる重みがいつも、いつも。
パタパタと、顔を拭えば面白いように汗が落ちる。
眼鏡は洗面台に置いてしまったから、視界はぼんやりとぶれていた。
洗濯層の渦巻きだけ動いているのが分かる。
――見つめても、あの子がいなくなった理由は分からない。
「暑ー…」
つぶやく声は熱気でとろけたような空気の中、どこにも行けずに足元へ落ちる。
政宗と出会ったのは冬の寒い最中だった。
ちょうど佐助が女に振られたところを遠くから眺めていた若い男がいて、雪が降る中寒いのはどこも同じなのに、そこだけ妙に冷たそうな空気が漂っていたのが印象に残っている。
黒いダウンジャケットの腕の先をポケットに押し込んで、蒼いマフラーに顎をうずめた白い顔。
暗い蒼の帽子の下茶色がかった黒髪に右目が隠されて、猫のような左目だけが佐助を見ていた。
何となく通りすがりの黒猫に見られたような気分で、多分相手も興味を覚えず行き過ぎただろうと思っていた。
それが、年明けに街を歩いていて突然肩を叩かれた。
黒猫いわく「あんた、暮れに路地裏で女に横っ面ひっぱたかれてた男だろう」。
――何と言うか、普通はそんなこと覚えていても声はかけないし、そんな声のかけ方もない。
穏便に『人違いです』と言って逃げても良かったのだが、佐助の口をついて出たのは別の言葉。
「――あんたが今すぐ一緒に来て俺の言うこと聞いてくれたら、その質問に答えるよ」
――これはこれで丸きり怪しい。
黒猫が左目をぱちくりと瞬かせて沈黙したので、佐助はすぐに後悔した。
「あー、えっと、とりあえずそこの店で話でも聞いてくれると…」
ありがたいんだけど、と目に入った珈琲店の喫茶室を指差せば、彼はもう一度瞬いて。
少し、笑った。
――これは当たりかもしれない。中身はともかく。
佐助も笑って見せた。
フリーのカメラマンとすら呼べないが、とにかく撮ってくれと頼まれた画を撮影して届けるのは佐助の仕事の一環である。その画に人間が必要になってもプロのモデルなど頼むコネもない。いつも写させてくれる友人が正月に何を食べたのか蕁麻疹なぞ発生させて、実は結構焦っていたところであった。
そういうわけで、伊達政宗という猫じみた男と縁が出来たのが一月初め。
「男にしか興味がねえ」
とカミングアウトされて、「ああ分かる分かる、俺も女にしか興味ないよ」と返したのが一月末。
確かにそんなやり取りをしたはずなのに、どういうわけだが政宗の色仕掛けにさっくりと落とされ部屋を占拠されて二月。
雪と小春日和と初夏と梅雨とを乗り越えて本格的に暑くなってきた頃、何の前触れもなく彼は姿を消した。
そういうわけで佐助は一人の部屋で洗濯層を眺めている。
何しろ最近は料理もしないので、部屋ですべきことがあまりない。
――と言うより、見たくないものが多い。
物の少なかった佐助の部屋に、政宗が持ち込んだクッションやらダンベルやら雑誌にパスタ鍋他調理器具、いなくなる前日まで「お前これの犯人誰だと思う?」などと言いながら読んでいた推理小説。
そのくせよく見れば、服をかき集めて鞄に詰めて行った形跡はあるのだから堪らない。
仕事から帰ってきて姿がなかった時は、出かけてるのか、と一日二日は心配もしなかった。
連絡もなしに二週間もたてば事故にあったか犯罪にでも巻き込まれたかと疑いたくなる状況で、親戚と偽って警察にも届けてみた。
だが高校も卒業済みの十八の男が同居してる従兄弟の部屋に帰ってきません、などという話はあまりに緊迫感がないようで、警察のご厄介になったら電話をもらえるという約束だけ。
連絡は、まるでない。
(ない方が良いんだろうけど)
――怪我をしたり、酷いことになっているより。
どこかで他の男と笑い合っているなら、その方がいい。
たとえ笑う肴が、洗濯機を覗き込んでいる佐助の間抜けな姿だとしてもだ。
渦を見つめて考える人。
ぐるぐると、思うのは、どうして彼が出て行ったのか。
どうして自分を選んだのか、という問いは本人に聞いたことがあって、答えていわく。
「あんたが酷い人間だからさ」
けろりと政宗はそう言った。
佐助はしばらく考えあぐね、「じゃあ今度縛ってみようか」と言って頭をはたかれた。
夜の話はさて置いて、酷い人間、というのはエゴイスティックなものを指すのだろう。政宗の好きなあれだ。
しかしそんなものは多かれ少なかれ誰にでもある。
(ってことは、俺はそんなに酷い人間じゃないって結論に達したわけかな)
彼が戻ってくるなら殴るも蹴るも駄目になるほど甘やかすも構わない、などと考えている自分は、酷いの端にもかからないのか。
いすれにせよ政宗の想定と佐助の本質に開きがあったのだとして、それでいなくなったのなら今までの女と変わらない。
――…多分。
――こんなに暑くては脳が沸騰するばかりで、まとまる考えもまとまらないようだ。
シャツの裾で汗を拭う。
(どうせあの子は今頃どっかで涼んでるんだろ)
日の光が嫌いで、一人でいれば周りの空気はひんやりと冷たく見えた。
夏が見ものだと思っていたが、見れないままもう八月。
佐助も暑さは苦手な方だ。
けれど今年の夏はよく日に焼けた。
――焼けた皮膚がシーツに落ちるなんて体験、正直初めてだ。
面倒だったが洗濯機に放り込んで、廻る思考と格闘している。
(…干したら出るか)
毎日毎日探して廻るのは黒猫の姿。
玄関は足早に通り過ぎる。
どこかで誰かと笑ってるならそれでいい。
――ただ、その誰かの肩に手を置いて靴を履くのだろうかと思うと。
「あー、…ちっきしょう」
佐助はため息をついて、曇った眼鏡を指で拭った。
+++
政宗側も書けたらいいです。
おつきあいいただきありがとうございました!
